この度、株式会社宮帯出版社から、「徳川家康・秀忠の甲冑と刀剣」(本山一城著)の、興味をそそる本が出版された。
本書は、天下人となった徳川家康のもとに、数多くの名物刀剣が集まり、また家康・秀忠はたくさんの甲冑を作らせている。織田信長・豊臣秀吉と比べると質実なイメージがある家康であるが、この本では所有した甲冑武具には、工芸技術の枠を尽くした華美で豪華な逸品が数多く含まれる。
本書では家康・秀忠の甲冑や所持した刀剣等を、写真や図版とともにエピソードを盛り込んで解り易く解説。
本書の特色は、64頁に及ぶカラー口絵で、海外の所蔵元に特別に依頼して撮影した、甲冑8領を含め、多数の甲冑を収録。
なかでも家康がイギリス国王に贈った具足の大修復前の写真は、現在では見ることができない貴重なものだ。
口絵に続く本文は「家康の甲冑」(42領収録)「家康の刀剣と鉄砲」(刀剣73振、鉄砲8挺収録)「秀忠の甲冑と刀剣」(甲冑5領、刀剣8振収録)の3章で構成され、甲冑や刀剣、鉄砲1点ずつ詳しく解説していて、これらに含まれない「徳川御三家に伝わる甲冑の特色」を付章としてまとめている。
興味のある方は下記の出版社まで問い合わせを。
株式会社宮帯出版社(京都市上京区真倉町739―1)
TEL 0975―441-7747
FAX 0975-431-8877
E-mail info@miyaobi.com
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新刊紹介 『徳川家康・秀忠の甲冑と刀剣』
戦国武将茶人
戦国時代と言えば地方の武士が、周囲を戦いによって平定して行く過程を描いた小説が多く、現代においても人気が高く、今でもたくさんの人が良く読んでいる。
それに付随して戦の様子や城に関する本も、数多く出版されているが、武将で茶を嗜んだ191名が記載された、珍しい本が宮帯出版社から発刊された。
記載されている武将は五十音順に整理され、各武将の茶の師匠名も書かれており、茶の人脈によって理解できた新しい発見もあり、奥が深い茶の湯を違った角度から知る本で、読んで楽しい本である。 (定価1,800円)
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戦国の肥前と 龍造寺隆信
旧・薩摩藩のへり、日向諸県郡で生まれ育ったこともあり、島津義久や義弘兄弟、釣り野伏せ、などのことはそこそこ知っていたつもりで、肥前佐賀の龍造寺家のことは、島津家が九州を攻め上がる際に、途中で戦った武将で、その死後に鍋島直茂が佐賀を手に入れた、という程度の知識しかなかった。
ところがこのころの龍造寺家当主、龍造寺隆信は、薩摩島津や豊後大友と並ぶどころか、その最大版図は下の略図でもわかるように、九州の半分以上を支配下に置いていた有力武将だったようだ。
となると、なんで九州一の有力武将が島津家勢に大敗してしまったのか、ひじょうに気になるところで、来週1月11日、㈱宮帯出版社(京都市)から出版される「戦国の肥前と龍造寺隆信」(川副義敦著)が待たれる。
内容は、第一章龍造寺氏のおこりから始まり、隆信と大友氏との攻防、肥前統一、筑後経略、五州二島の太守を経て、終焉まで、全十二章でまとめられ、城跡・古戦場の地図や写真などがふんだんに盛り込まれ、ひじょうに判りやすい様子。
著者は佐賀県立博物館・美術館の学芸員などを経て、現在武雄市図書館・歴史資料館学芸員で、佐賀県近世資料編集委員も勤められた、地元佐賀歴史に関する第一人者。過去には「肥前国一宮相論について」や「肥前国一宮阿蘇社の支配と権能」で、ともに新人物往来社郷土史研究優秀賞を受賞している。
【概要】
書名:戦国の肥前と龍造寺隆信
著者:川副義敦
判型:四六版 並製360頁
定価:2700円(本体2500円+税)
出版社:㈱宮帯出版社 京都市上京区真倉町739-1
TEL:075-441-7747
FAX:075-431-8877