核心に触れない質問をする市議

首長が批判をかわすため、議員に一般質問を指示するケースがあるという。
職員が予め「問題点を鋭く突っ込んだふうの原稿」を準備して議員が質問、再質問、再々質問までして 最後は納得して終わるパターンだ。
福岡都市圏の議会に限って言えば、こうした猿芝居はないと思われる。

ところで、春日市議会12月定例会の一般質問の動画及び会議録が公開された。

昨年来 弊社が報じている放課後児童クラブの決算・予算の収支内訳書が黒塗りで公開されている問題について、迫賢二議員が質問に立った。
迫議員は、「黒塗りでの公開は透明性が欠ける」と市の対応を批判しながら、その理由について核心部分を外した質問に終始、これに対し、井上澄和市長はいかに黒塗りが正当なものか理路整然と答弁し、対応に全く問題がないことを強調した。

弊社が指摘しているのは、
① 実費徴収したおやつ代の合計約2000万円の支出額が黒塗りとされていること
② テノ社が アレルギー等の危機管理マニュアルを著作権を理由に公開しないこと
③ テノ社の収支内訳を黒塗りにしたことが発端で 図書館など他の公共施設の収支まで黒塗りとなり、議員も予算の使い道をチェックできなくなったこと
である。

迫議員は質問の中で、「一方的な論調がウェブニュースなどに掲載されている」と発言していることから、おそらく弊社の記事を読んでいると想像するが、見事なくらい核心に触れていない。
市立図書館の図書購入費まで黒塗りで議会がチェックできないというのに、たいへん物分かりのいい先生だ。

テノ社に関する過去記事はこちら

迫議員の一般質問動画はこちら