予想的中!東洋建設が落札

田川郡添田町では10日、学校建設の「再入札」が行われ、1者のみの入札となり東洋建設㈱(東京都)が落札した。
指名競争入札で22者が指名されたが 21者が辞退、予定価格 51億1483万4000円(税抜)で 落札価格が 51億1480万0000円(税抜)、落札率 99.9%だった。

ところで、弊社の関連会社では 有料会員向けに週2回のペースで情報を出している。
8月3日付の情報で、同入札における落札する企業を予想していたところ、見事的中した。

以下 会員向け情報の内容。




添田町の学校建設工事であるが、8月10日に再入札が予定されており、その行方に関心が集まっている。
前回の入札は5月31日、一般競争入札(予定価格44億1499万1000円)で行われ、飛島建設、東洋建設、村本建設の3者が申し込むも、前日までに東洋建設と村本建設が辞退、飛島建設の1者入札となったが 金額が55億5600万円、約11億円も超過する額で不落に終わった。
(中略)
町は多くの事業者の参加を見込んでいる様だが、業界関係者は 「大任町周辺の建設工事は、下請や建設発生土の処理で〇〇〇〇が絡んできて面倒なことに巻き込まれるのが分かっているので、真っ当なゼネコンなら辞退するだろう」と話す。

面倒を承知で1回目の入札に申込みをしたのが 飛島建設、東洋建設、村本建設、このうち11億円超過した飛島建設は、2回目増額となっても価格に乖離があり格好がつかないので 辞退か。
それでも参加してくれば本命だが、企業イメージが悪くなるだろう。

弊社の本命予想は東洋建設、東洋建設と村本建設は1回目で辞退したが増額になったので意欲を見せても不思議ではなく、特に 東洋建設は大任町で汚泥処理施設(水道機工)とゴミ焼却施設(タクマ)の工事下請に入っており、面倒な環境への対応は経験済みだ。




予想が的中した。
競争して落札額を下げたい町の思惑とは裏腹に、1者入札で満額での落札となった。
東洋建設と言えば 経営権をめぐる争いで何かと注目されているが、学校建設など実績には申し分ない企業だ。

東洋建設の実績はこちら

東洋建設におかれては、後世まで誇れる素晴らしい学校(作品)に仕上げて頂くと同時に、下請には ゴミ処理施設等で潤っている隣町の業者ではなく、添田町の業者を使い地元に還元するよう配慮頂きたい。

くじ運強く、1者入札が得意なゼネコン(後編)

ところで、飛島建設は大任町に隣接する添田町の学校建設工事の入札で俄然注目を集めている。
同町では現在の4小学校1中学校を1つに統合した小中学校建設を予定し、令和7年4月開校を目指している。
実施設計は㈱教育施設研究所JVが担い、今年5月31日に一般競争入札(予定価格 44億1499万1000円)が行われた。



入札には 飛島建設のほか 東洋建設と村本建設の3者が申し込んでいたが、前日までに東洋と村本が辞退し、飛島の1者入札となったのだが、55億5600万円、約11億円も超過する額の札を入れ失格となり、不落に終わった。

余談だが、東洋建設は 大任町のし尿処理施設を受注(平成29年)した水道機工、及びゴミ焼却施設を受注(令和3年)した タクマの1次下請に入っているゼネコン、同じ町の2つの大型プロジェクトで、異なる元請に同一の上場企業が下請として入るのも珍しい。
昨秋には SNSで 同社を名指しした文書が出回ったことも。
任天堂創業家の資産運用会社から買収を仕掛けられ注目を浴びているだけに、あまりこういうところで目立たない方が良いのではと心配する声も聞こえて来る。

話を戻すが、添田町は 不落を受け積算を見直し、予算を 6億4624万円増額することとし、そのうちの一部 2億5849万円が 7月5日の議会で承認され、8月に指名競争で再入札を行う予定という。

さて、飛島建設以外、手を挙げるゼネコンが複数出てくるだろうか。
常識で考えれば、6億4624万円増額なのに 11億円オーバーの札を入れた飛島が入札に参加するはずはないが、「前回は予定価格を吊り上げられるだけ吊り上げるのが目的で、臆面もなく参加してくるだろう」というのが 大方の見立てだ。

飛島建設がお家芸の1者入札となり、見事 落札率98.9%で落札したあかつきには、鷹羽建設や譲が下請に入ってくることは間違いない。
指名される他のゼネコン各位におかれては、矜持を持って入札に参加し、添田町に素晴らしい作品を残して頂きたい。

飛島建設の1者入札

くじ運強く、1者入札が得意なゼネコン(前編)

東証プライムの飛島建設㈱(東京都)は、ゼネコンウォッチャーによると 実に興味深い会社らしい。
福岡県下では、宮若市と大任町周辺で特徴のある履歴があるという。

まず、宮若市について。
同市では、平成30年5月に新庁舎建設工事、令和2年9月に宮若東中学校区再編小学校等建設工事と 大型案件が続いたが、いずれも飛島が受注している。

新庁舎建設工事の指名競争入札(予定価格 28億2399万2000円、最低制限価格 25億4159万2000円)では、22者が指名され 16者が入札を辞退、5者が最低制限価格の札で並んだためくじ引きとなり、飛島建設が落札している。

続く 小学校等建設工事の入札(予定価格 34億4798万9000円、最低制限価格 31億7214万9000円)では、指名21者中 15者が辞退、こちらも5者が最低制限価格の札を入れ、くじ引きで飛島建設が落札した。

同じ市の大型公共工事において、2回連続で5者の中から当りくじを引き 約60億円を受注したことは業界関係者の語り草となっている。



次に大任町周辺について。
飛島建設は大任町と縁が深いことが知られている。
そのきっかけは、平成22年に1億円のトイレで有名な「道の駅おおとう桜街道」の施工が初めてだった様だ。

相性が余程良かったのか、当時の元現場所長を 永原譲二町長は 町職員として雇い入れ、現在 進めている衛生処理施設関連工事を仕切らせていると聞く。
工事の裏側まで全てご存知の方かもしれない。

その後、偶然かもしれないが、大任町周辺の工事で飛島建設の1者入札が続いた。
同28年11月、京築水道企業団(豊前市)で 田川地区にも送水する横瀬浄水場(みやこ町)の土木建設工事の入札が行われた。
予定価格18億4348万円に なぜか入札参加申込みは飛島建設のみ、18億2300万円で落札(落札率 98.9%)でしている。

昨年2月には、田川広域水道企業団(当時の企業長は 二場公人田川市長)の白鳥浄水場等建設工事(予定価格 51億2516万円)の入札が行われたが、これも1者入札だった。
落札金額は50億7000万円(落札率 98.9%)と こちらも ほぼ満額で受注した。
ちなみに、永原町長の親族が経営する ㈱ 鷹羽建設 及び ㈲ 譲(いずれも大任町)が、ちゃっかりと同工事の下請に入っていた。

弊社記事→注目が集まり始めた田川市(2022年7月22日)



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