くじ運強く、1者入札が得意なゼネコン(前編) [2023年7月20日08:55更新]

東証プライムの飛島建設㈱(東京都)は、ゼネコンウォッチャーによると 実に興味深い会社らしい。
福岡県下では、宮若市と大任町周辺で特徴のある履歴があるという。

まず、宮若市について。
同市では、平成30年5月に新庁舎建設工事、令和2年9月に宮若東中学校区再編小学校等建設工事と 大型案件が続いたが、いずれも飛島が受注している。

新庁舎建設工事の指名競争入札(予定価格 28億2399万2000円、最低制限価格 25億4159万2000円)では、22者が指名され 16者が入札を辞退、5者が最低制限価格の札で並んだためくじ引きとなり、飛島建設が落札している。

続く 小学校等建設工事の入札(予定価格 34億4798万9000円、最低制限価格 31億7214万9000円)では、指名21者中 15者が辞退、こちらも5者が最低制限価格の札を入れ、くじ引きで飛島建設が落札した。

同じ市の大型公共工事において、2回連続で5者の中から当りくじを引き 約60億円を受注したことは業界関係者の語り草となっている。



次に大任町周辺について。
飛島建設は大任町と縁が深いことが知られている。
そのきっかけは、平成22年に1億円のトイレで有名な「道の駅おおとう桜街道」の施工が初めてだった様だ。

相性が余程良かったのか、当時の元現場所長を 永原譲二町長は 町職員として雇い入れ、現在 進めている衛生処理施設関連工事を仕切らせていると聞く。
工事の裏側まで全てご存知の方かもしれない。

その後、偶然かもしれないが、大任町周辺の工事で飛島建設の1者入札が続いた。
同28年11月、京築水道企業団(豊前市)で 田川地区にも送水する横瀬浄水場(みやこ町)の土木建設工事の入札が行われた。
予定価格18億4348万円に なぜか入札参加申込みは飛島建設のみ、18億2300万円で落札(落札率 98.9%)でしている。

昨年2月には、田川広域水道企業団(当時の企業長は 二場公人田川市長)の白鳥浄水場等建設工事(予定価格 51億2516万円)の入札が行われたが、これも1者入札だった。
落札金額は50億7000万円(落札率 98.9%)と こちらも ほぼ満額で受注した。
ちなみに、永原町長の親族が経営する ㈱ 鷹羽建設 及び ㈲ 譲(いずれも大任町)が、ちゃっかりと同工事の下請に入っていた。

弊社記事→注目が集まり始めた田川市(2022年7月22日)



ー 続 く ー