無理が通れば道理が引っ込む・・・ [2016年8月29日00:17更新]

数年前の総選挙の際に、福岡1区では自民党公認を巡って、古賀誠対麻生太郎の代理戦争とも評されたほど、保守系候補の二人が激しく争ったことがある。
最終的には当選した方を、自民党が受け入れるという裁定を党本部が下し、副総理の麻生太郎議員が推した井上貴博氏が当選、自民党衆議院議員が誕生した。
「無理が通れば道理が引っ込む」の言葉があるように、かなりの無理筋を押し通したのが麻生副総理で、福岡市民の多くが感じたようだ。
日本には長年に亘って培われた慣習や絆が生きているが、今回の福岡6区における補欠選挙は、①鳩山二郎氏が弔い合戦を旗印に立候補する、②蔵内勇夫県連会長が持てる力を蔵内謙氏のために投げ打つ、というのが2つの構図だ。
しかし主地盤である久留米市の有権者には、独特のプライドがあり、その絆を見落せば、手痛い仕打ちを受けることになる。
久留米は「そろばん踊り」が名物だが、金銭で票は売らない、そろばんは弾かない。
久留米市がなぜ今日の姿を得られたのか、多くの市民が認識しており、それを忘れると選挙には負けるだろう。
力で政経パーティ券を売ることはできても、人の心を得るのは至難の業だ。