JR九州が販売した施工不良のマンションとして有名になった「ベルヴィ香椎6番館(福岡市東区)」の建て替えが終わり、15日に引き渡しの予定となっている。
管理組合としてマンションの傾斜を問題視したのが2016年、当初認めなかったJR九州だったが、マスコミ数社が報じ、2020年4月に㈱日本建築検査研究所の調査で基礎杭が支持層に到達していないことが判明、JR九州は施工不良を認め建て替えることになった。
→ 傾斜マンション 弊社過去記事
一般的に、分譲マンションは区分所有者の意見調整が難しい。
調査費用に数百万円、大規模改修の積立金から支出することになるが、もし結果が出なかったときは無駄になるかもしれない。
反対意見もある中、建て替えを実現できたのは、7年間に亘り 理事会の理事長など要職を務めてこられた佐々木さんの調整力によるところが大きい。
実際に お会いすると 物腰柔らかく、笑顔を絶やさない人だ。
だが 根性が据わっておられ、梃子でも動かぬJR九州に物申すため、株式を購入して株主総会に参加し この件について質問したことも。
聞くところによると、大任町のご出身とか。これで納得。
今年の定期総会で役を辞する予定という。
佐々木さん、本当にお疲れ様でした。
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傾いたマンションの建て替え完成、引き渡しへ
福岡市東区・傾斜マンション ②
時効の壁
JR九州が主となり販売した「傾斜」マンションの基礎工事は平成6年、既に25年以上が経過しており、裁判で訴えても施工から20年という期間が過ぎており、時効が成立しているため責任は問えないという意見もある。しかし、平成7年の入居当初よりドアの開閉がしにくいことから主要構造部の欠陥を問うてきた住民に対し、JR九州側はクラックの補修やドアの交換(5戸)等で対処はしたものの、同10年に「主要構造部には問題がない」という旨の確約書を住民側に提出した。
当時は引き渡しから3年、瑕疵担保責任を問うことができたはずだが、住民側はJR九州の名前がある確約書を受け取ったことで、法的措置を取るなどの手段を取らなかった。
今回の調査で、仮に杭が支持層に到達していないことが証明されれば、JR九州側がこれまで住民側にしてきた説明が、根底から崩れることになる。(③へ続く)
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