湯布院・新たな再生 [2016年6月1日04:37更新]

大分県で戦後いち早く観光地として復興したのは別府市で、現在の由布院を代表する、旅館「玉の湯」も、半世紀ほど前は登山客が泊まる小さな旅館でしかなかった。
湯布院町に観光客を呼び込もうと立ち上がったのが、現在の御三家と言われる「玉の湯」、「亀の井別荘」、「夢想園」の経営者で、これに一枚加わったのが、湯布院町役場の花の観光係長だった。

自分たちで出来るイベントを、次から次に考案しては実行し、湯布院町の名前が知られるようになると、会員制の大きなホテルが大手ゼネコンによって計画されたものの、町民が一丸となって反対運動を起こし、景観条例を作って縮小させたことがある。
また福岡の建設会社が町外れの小さなホテルを買収し、なんと屋上に「自由の女神」像を建てて話題になり、さらに町長選挙に出馬するとも発言し、町民のヒンシュクを買う一幕もあった。
これら4人組の活躍で、大分県の小さな温泉町が全国ブランドに成長したものの、1人は故人となり、残る3人も寄る年波には勝てず、第一線からは引退した。
旧・湯布院町の御三家は、それぞれ後継者が事業を引き継いで頑張っているものの、湯布院町は平成の合併で由布市となり、海外からの観光客が増えてきた。

しかし行儀の悪い外国人観光客が増えたようで、往年の面影は無く、情緒などは探すのに苦労する有様だ。

全国ブランドだけに、外部から進出してきた店舗も多く、それらを調整して一本に纏め、地震で被害を受けた町を復興させるのは、新しいリーダーである後継者達の努めである。
頑張れ!