歪んだ3号線広川~八女バイパス「広川町編⑨」 [2021年1月20日17:55更新]

今から10年以上前、八女市本地区在住の一人の不動産ブローカーが市長に要求して始まったと言われるバイパス構想、市長が道路族の元国会議員にお願いして水面下で事業化を検討、ついに平成29年に内定した。

住民が本当に望んでいた 国道3号久留米市上津方面のバイパスは、だいぶ先の話になった。
今回のバイパス案は県道久留米立花線と並行する不要不急のルート、更に八女市本地区と広川町の上広川小学校の2ヵ所を通ることが必須条件であるがゆえ、住民のニーズを無視した歪んだルートになってしまった。


この事業費は最低でも300億円、国が200億円、県が100億円の負担をすることになっている。
県は事業化が決定すれば、予算が逼迫する中でも支出しなければならない。
住民の皆さんは、八女市と広川町が毎年、国と県に道路整備の要望を出しているのをご存知だろうか。



直近の要望を下表にまとめたが、事故の多い箇所、狭隘な箇所、過疎化の進む地域へのアクセス向上のための道路など、整備を急がねばならない事業が多数ある。
限られた予算の中から不要不急のバイパス事業に300億円を使えば、これら国・県道の整備は後回しになるのは確実だ。
バイパス建設を推進している 市長、町長、国会議員、地方議員ら政治家の先生は、この点についてどう考えるのか、支持している政治家に是非尋ねて頂きたい。

現在、県の都市計画決定手続きの最中で、遅くとも2月中には都市計画審議会が開催され、承認されれば、国の方で事業化に向けての最終手続きに入っていく。
この段階で、事業化にストップをかけることは通常は不可能と思われるが、弊社の記事は現地に足を運び取材に基づいたものということを申し添えておく。

仮に事業化が決定した場合、住民が刑事告発やそ行政訴訟を起こすこともじゅうぶん考えられ、その場合には証言してもいいという関係者が複数いることも事実、弊社としても今後の経過を見守っていきたい。

今回で「歪んだ3号線広川~八女バイパス『広川町編』」の連載は終了するが、今後ニュースや事件があれば随時掲載していく。



― 了 ―