10月1日九州電力が行った、事業者向け再生可能エネルギー固定価格買取制度の、保留問題説明のため開かれた福岡会場には、予定した500名を大きく上回る、1100名余りが集まったようだが、九州電力がどれほどの企業が集まるのかさえ見通せなかったのであれば、事態に対する甘さ以上に、危機管理能力の欠如さえ疑われる。
メガソーラー発電所の建設と売電で前年度に業績を大きく伸ばした企業はたくさんあり、東証一部上場のサニックスは太陽光発電に経営の軸足を移したばかりで、子会社の九電工は9月1日に旧枕崎空港でオリックスと共同で開発したメガソーラー発電所が稼働したばかり。千葉県富津市での発電所は来年1月の稼働で、大分日吉原は8月の着工で完成は平成28年3月だ。
九電工の株価は9月22日1460円が10月2日9時30分段階では1224円でまだ良いとしても、サニックスは9月22日1001円だったにも関わらず、10月2日市場が開いてすぐの段階では617円を付け、9時30分の段階で631円にようやく戻した程度。したがって10月1日記録した年初来安値を更新している状況。
当然ながら、上場企業だけではない。
太陽光バブルに便乗してメガソーラー発電所の建設に取り組み、年商数億円の企業が一挙に10数億円の規模に成長したところがいくつも出て来ている。これらの企業はさらなる投資、つまり借金して計画を練り、工事に取りかかったところも多い。
いくら九州電力が「買わないと言っている訳ではありません。結論を出すのを保留しているだけです。」と説明したところで、現実問題として投資資金が回収できる見込みも立たない中、メガソーラー発電所に投資した企業が納得すると考えているのだろうか。
こうした企業のやり場のない怒りは、九州電力に対する損害賠償請求と言う形で来年早々にも急増するだろう。
供給が需要を上回ると停電しかねないとか、国の政策だから、という言い訳はごくごく当り前で正当な理屈かもしれないが、数百件、数千件の裁判ともなれば、費用も膨大になる。勝訴するだろうから最終的には賠償金を払う必要はないかもしれないが、ランニングコストは立て替えだ。円安で原油価格は今後も上昇する一方、川内原発の稼働は難しい。だからもろもろの裁判費用を電気料金に転嫁するは困難。 続きを読む
