参院選から間もなく2週間、石破総理は惨敗を分析しつつも、頭の片隅では、「トランプ関税の決着が1週間早ければ」と思っていることだろう。
しかし、今においても合意文書は無く、トランプ氏の気持ちが変わるなど、新たに問題が発生すれば石破総理の命運にも大きな影響を及ぼすことになる。
先ずもって総裁に意欲を示したのが岸田前総理であるが、岸田氏では自民党が変わったイメージはゼロで、党勢回復には無理があると自民党幹部は言う。
昨年の総裁選に出馬した中で、俄然ヤル気なのが茂木敏充元幹事長、早くから旧茂木派の若手を焚き付け動き出し、ユーチューブではいち早く石破総理に退陣を要求するなど、火中の栗を拾おうとしているが、党内からは速攻で駄目出しを食らう始末、「石破からの茂木じゃ、屍の山が増えるだけ、勘弁してくれ」との声も聞かれる。
また、頭脳明晰で政治手腕も高く評価されている林芳正官房長官、自民党支持層や国会議員からも待望論も聞かれるが、「短命になることは明白、今じゃないだろう」と言われている。
また、女性初の総理総裁として呼び声高い高市早苗氏、インパクトもあり多数の応援議員もすでに駆け付けている。
歯に衣着せぬ発言力の高さも評価される一方、過去の政党を渡り歩いた経緯、高市氏の政治信条を良しとしない自民党国会議員も一定程度おり難しさはあるが、十分に可能性は残っている。
現時点で最有力な総理候補は、1ヶ月前までコメ大臣として連日、テレビに取り上げられていた小泉進次郎農林水産大臣、まだ44歳と若くインパクトはある。
ただ過去の発言や勉強不足な面もあり、「まだ10年早い」の声も聞かれるが、ここ1年程は官僚の下で一生懸命に勉強していたことも踏まえ、「現在の自民党の状況を考え、先ずは衆議院で過半数を取り返さないと自民党は潰れる」との声も多く、重鎮を含め小泉待望論の声は大きい。
選挙を行った上で過半数を取れば、その後の失言や多少のミスリードがあろうと、若い小泉氏であれば安倍元総理の例もある様に2度目の登板も十分に考えられ、問題は無かろうとの意見も多く聞かれる。
石破総理は現段階で辞めるつもりは全くないが、魑魅魍魎の住む政治の世界、どこまでマインドが持つか判らない。
石破総理が、どのタイミングで、どの様に動くかは不明だが、党内はかなりヒートアップしている。
現状、麻生派以外の派閥は無い状況であるが、やはり過去の派閥を中心に情報交換が行われている状況下において、自民党国会議員らは大きく揺れており、キーパーソンは森山幹事長の去就を含めた動向が鍵となるだろう。

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