神話の里・高千穂で「棚田夜神楽」初開催!伝統と自然が織りなす特別な夜

宮崎県高千穂町は、八百万の神々の神話が息づく地として知られています。高千穂峡や高千穂神社、天岩戸神社といった名所を有し、神話の舞台として多くの人々を魅了してきました。そんな高千穂で、800年もの間受け継がれている伝統行事が「夜神楽(よかぐら)」です。

天照大神が天岩戸に隠れた際、神々が宴を催し、天鈿女命が舞ったことを起源とする夜神楽は、五穀豊穣の感謝と来年の祈願を込めた神事として、毎年11月から2月にかけて行われています。今年、新たな試みとして、夜神楽を高千穂の棚田で披露する「棚田夜神楽」が12月1日に開催されました。会場となった「タカチホ棚田キャンプ」は農閑期に棚田をキャンプ場として活用する場所で、美しい景観と地域文化を融合させる場となっています。

棚田に立つ神庭の神秘的な光景
当日は、棚田の一角に夜神楽を舞う舞台の神庭(こうにわ)が設置され、急峻な山々と深い渓谷を背景に、その荘厳な姿が際立ちました。会場には定員100名の観客が集まり、宮崎や熊本をはじめ、遠く岡山、京都、神奈川、新潟からも訪れるなど、大変な賑わいを見せました。さらに、福岡からは(株)ハルク様の往復バスツアーが企画され、多くの方が参加されました。

地産の野菜やお米の直売、猪汁や棚田米のおむすび、鹿の竜田揚げのふるまいなど、高千穂の味覚も楽しめる内容で来場者をもてなしました。




圧巻の夜神楽

夜神楽は「舞い込み」と呼ばれる神事から始まり、「神迎え」「お祓い」を経て、番付の演目が次々と披露されました。今回は「杉登」「山森」「手力雄」「鈿女」「戸取」「舞開き」の6番が舞われ、ライトアップされた神庭と舞手が幻想的に浮かび上がる様子に、観客は息を飲みました。



新たな挑戦「棚田夜神楽」の未来
高千穂の伝統文化「夜神楽」と、地域の暮らしを象徴する「棚田」が交わる「棚田夜神楽」。この取り組みは、高千穂の魅力を多角的に楽しむ新たな形として注目を集めています。来場者の皆様にとって、特別な夜となったこのイベントが、地域文化の継承と発展に寄与するものとして、今後も続けていきたいと思います。

次回の「棚田夜神楽」にもぜひご期待ください!

 

合同会社Trailhead 代表 福島優
https://tanacam.kntf.jp/

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高千穂皇神を祀る「高千穂神社」

神話の里として、知られる宮崎県高千穂町。数多くある神社の中でも代表的な場所の一つが、「高千穂神社」です。
毎夜行われる高千穂神楽(全33番ある夜神楽の内、4つをピックアップして見られる)が行われ、観光で参拝する方も多いところです。

ところで、この高千穂神社の主祭神である「高千穂皇神(たかちほすめがみ)」と「十社大明神」はどなたでしょうか?

高千穂皇神は、日本神話の日向三代と称される神々の総称です。
◇ 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
◇ 木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
. 彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)
. 豊玉姫命(とよたまひめのみこと)
△ 鵜葺草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)
△ 玉依姫命(たまよりびめのみこと)
それぞれが皇祖神とその配偶神となります。
なので、高千穂神社には、上記6神が祀られています。

十社大明神は、神武天皇の皇兄、三毛入野命(みけいりのみこと)とその妻子神9柱を総称して、十社大明神として祀られています。
神武天皇の皇兄、三毛入野命は、高千穂の人たちを苦しめていた「鬼八(きはち)」を退治し、高千穂を治めたと伝えられています。
三毛入野命の子孫が、三田井性となり、高千穂町の中心部に「三田井」という地名がつけられた由来とされています(諸説あり)。
高千穂へ訪れる際は、ぜひ高千穂神社へ参拝と高千穂神楽をご覧ください。

(一社)九州自然歩道フォーラム
キッチンハイク九州
Trailhead
福島優
https://kntf.jp/yuswalkhistory/