専門家組織が、「会話の少ない屋外ではマスク不要」という提言をまとめ、近く厚労省に助言すると報じられているが、それよりも 厚労省が毎週公表している「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードの資料等」の最新結果が興味深い。
5月2日から5月8日のワクチン接種歴別の新規陽性者数(10万人あたり)を見ると、40-49歳、60-64歳、65-69歳、70-74歳で、未接種の方が 2回目接種済みを下回っているのだ。
特に 65-69歳に関しては、未接種が3回目接種済みまで下回っている。
なぜこのような結果が出たのか。
実は、検査陽性者が ワクチン接種歴を記入する書類があって、これまで2~3割が「未記入」で「接種歴不明」だったが、4月20日まではそれらを 「未接種」に上乗せしていた。
それを5月11日からは、「接種歴不明」という別枠を設けたことで、今回のような結果になったのだ。
つまり、厚労省は、未接種の方が 感染しやすいという偽りのエビデンスを作り出していたことになる。
都合良く「改ざん」したデータを元に、未接種の感染リスクを煽っていたのである。
こうした集計方法を取った理由、修正に至った経緯、誰の指示かも含めて明らかにするべきだろう。
一方で3回目接種済みの方が感染リスクが低いというデータは出ている。
しかし、重症化しないことや ワクチン接種後の副反応への恐怖などから、3回目の接種率は 56.8%に止まっており、新しい株が出るたびに接種することに疑問の声も出ている。
政府は相変わらずワクチン接種の勧奨を続けているが、コロナ対策全般について 早急に方針を見直す必要があろう。