鮮魚市場で架空取引(3) 福岡中央魚市場は本当に知らなかった?

(09年5月号掲載)

福岡中央魚市場などが入る市場会館(福岡市長浜)福岡はもちろん九州、西日本一円の食を支える中央卸売市場で発覚した今回の巨額架空取引(下図参照)。「福岡中央魚市場」(福岡市長浜、金丸直之社長)は市の調査に対し「通常の取引と思っていた」と答えているという。

はたして本当だろうか。

マグロの需要が伸びているわけでもないのに、周囲が疑問視するほどの量を取引し続けていたのは事実。その実態を知らないばかりか、何の疑問も持たなかったとすれば、魚を扱うプロとしてにわかには信じがたいが・・。
(写真=福岡中央魚市場などが入る市場会館)


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鮮魚市場で架空取引(2) 福岡市が調査も全容解明は困難な状況

(09年5月号掲載)

鮮魚市場(福岡市長浜)の正門通常、仲卸業者から魚を買った鮮魚卸業者は、これを小売店や個人消費者に販売する。だが今回の取引では最終消費者へ届いていない(下図参照)。だから、帳簿上は売上高・利益が増えていても、本当の意味での利益は生じていない。

金額を無限に増やし続けることができない以上、いずれ誰かが代金を払えなくなる。 

「その時」は3月にやって来た。B社が代金を支払わず、そのため仲卸業者は中央魚市場への支払いができなくなり取引はついに破綻した。最終的に3者の取扱量は最初のころのほぼ10倍となり、取引総額は40億円に迫ろうとしていた。


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鮮魚市場で架空取引(1) 総額30億円超? 08年から激増のマグロ売買

(09年5月号掲載)

福岡中央魚市場などが入る市場会館(福岡市長浜)中央卸売市場(福岡市中央区長浜)の鮮魚卸売業「福岡中央魚市場」(同、金丸直之社長)など複数の業者が07年から始めた冷凍マグロの取引量がこの1年あまりで激増。そのほとんどが、商品を業者間で循環させるなどした「架空取引」だった可能性が極めて高いことが関係者の話で分かった。

架空取引は今年3月、業者が代金不払いを起こすまで続き、その総額は30億円を超えると見られる。

複数の業者は「架空取引をしていた」と認めているが、中央魚市場は「通常の取引だと思っていた」と説明、また多額の債務が発生した業者は「だまされた、法的措置も辞さない」。市場を監督する福岡市が調査を進めているものの、実態解明は望めない状況だ。
(写真=福岡中央魚市場などが入る市場会館)

(一部HP既報)


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長浜の鮮魚市場で架空取引 総額30億円超か

福岡中央魚市場などが入る市場会館(長浜)中央卸売市場(福岡市中央区長浜)の鮮魚卸売業「福岡中央魚市場」(同)など複数の業者が07年から始めた冷凍マグロの取引量がこの1年あまりで激増。そのほとんどが、商品を業者間で循環させるなどした「架空取引」だった可能性が極めて高いことが分かった

架空取引は今年3月まで続いたが、業者が代金不払いを起こして破綻。それまでの架空取引の総額は30億円を超えると見られる。


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