鮮魚市場で架空取引(3) 福岡中央魚市場は本当に知らなかった? [2009年6月3日09:51更新]

タグで検索→ | /

noimage

(09年5月号掲載)

福岡中央魚市場などが入る市場会館(福岡市長浜)福岡はもちろん九州、西日本一円の食を支える中央卸売市場で発覚した今回の巨額架空取引(下図参照)。「福岡中央魚市場」(福岡市長浜、金丸直之社長)は市の調査に対し「通常の取引と思っていた」と答えているという。

はたして本当だろうか。

マグロの需要が伸びているわけでもないのに、周囲が疑問視するほどの量を取引し続けていたのは事実。その実態を知らないばかりか、何の疑問も持たなかったとすれば、魚を扱うプロとしてにわかには信じがたいが・・。
(写真=福岡中央魚市場などが入る市場会館)



 

ある関係者は、今回の取引の中心人物と言えるX氏を問い詰めると「ほとんどが架空取引だったことを認めた上で『魚市場もたぶん知っていたと思う』と答えた」と証言。

またB社側も、岩永仲卸へ送った文書の中で「継続的に、かつ大量・多額の取引に加わっていた魚市場が、本件取引を正当な取引と考えていたとは到底思えません」としている。 

架空取引相関図

仮に、中央魚市場側が取引の実態を知らなかったとしても昨年10月、「仲卸業者の販売先が、市場の仕入れ先と同じ業者なのはおかしいのではないか」と市が指摘した時に、「通常の取引ではなかったのでは」と思うはずだ。

だが実際には「新しい仕入れ先のC社は名義を貸しただけで、その後も市場とB社の取引は続いていた」(市担当者)。これでは経営陣の認識の甘さを責められても仕方ないだろう。 

経営陣らが知っていて関与したなら商法の特別背任罪に当たる可能性もある。中央魚市場は本紙の取材に対し「市が調査中なのでコメントできない」としている。

 

それにしてもX氏らはなぜ、必ず破綻すると分かっている取引を始めたのか。事実は明らかにされないまま終わってしまうのか─。