下請業者の作業員の方から、大島産業の指示で 絵堂橋の主鉄筋を切ったという 驚くべき情報を頂いた。
順を追って説明する。
大島産業が施工した中央道をまたぐ緑橋の耐震補強工事では、内部の鉄筋が不足する施工不良が判明し、NEXCO中日本は令和2年11月4日に現況と対応を発表した。
E20 中央道を跨ぐ橋梁の耐震補強工事における施工不良への対応について
その後、大島産業が施工し 竣功済の北原橋、絵堂橋でも鉄筋が不足していることが疑われるとして調査をしたところ、新たに鉄筋不足が判明、11月13日のプレスリリースで詳細を公表した。
E20 中央道を跨ぐ橋梁の耐震補強工事における施工不良への対応について(第 2 報)
北原橋の2ヶ所で鉄筋8本が入るところ1本ずつ計2本が不足、絵堂橋では2ヶ所で鉄筋7本ずつ入るところ1本と2本の計3本が不足していたとしている。
ところが、主鉄筋が切断されていたことが事実であれば、鉄筋不足とは全く別次元の話になる。
実際に鉄筋切断の指示を受けたという作業員の方から、直接 話を伺った。
作業当時、大島は工程の大幅な遅れを気にしていて相当焦っていた。
この工事は、簡単に言うと、切土法面の斜面上にある橋台に地震時大きな力が働いても 壊れて橋が落ちないよう、橋台と後ろ側の大地とを「グランドアンカー」というPC鋼材で固定する設計だったという。
今回偽造が見つかったのは、今まであった橋台に新しくグランドアンカーを固定するために設置 したコンクリート製の突起部の内部鉄筋だ。
そこで 工事中に設計上の問題が起こった。
突起部の中に配した フック型の主鉄筋に、グラウンドアンカーがぶつかってしまうのだ。
こういう問題が出てくるのは現場では珍しいことではなく、元請は発注者に報告し、コンサルと協議し設計変更という流れになるという。
しかし、そうなると工期が延びてしまう。
現場の作業員の方が 黒の制服の現場監督(大島)に質疑書を出したところ、切断するように指示があり、おかしいと思いながらも フック部分を3~4本切断したというのだ。
主鉄筋を切断するというのは、常識では考えられない愚行だ。
ー 続 く ー
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