NEXCOと大島産業 ⑫■法令遵守担当役員は誰? [2021年3月16日09:05更新]

大島はNEXCOと協議することなく、故意に主鉄筋を切断し コンクリートを打設し、竣工検査まで終えており、耐震工事が完了したように装った「耐震偽装」であることは間違いない。

一方でNEXCOは、今日まで 「鉄筋が不足する施工不良で 速やかに再施工」という言葉でしか公表していない。
11月の調査から現在までの間に、鉄筋が切断されていたことに気が付いたと思われ、今 行われている工事が 配力筋不足のみの対応ということは到底考えられない。
万が一 気付いていないなら それも問題である。



緑橋の配力筋不足と違って、故意の主鉄筋切断は刑事告発するレベルだが、NEXCOは事実を隠蔽したままである。
理由は幾つか考えられる。

・竣工検査で見抜けなかった責任を指摘されるのを恐れた。
・大島を刑事告発したくない特別な理由があった。
・政治案件化するのを避けたかった。
などだが、笹子トンネル事故以来、安全最優先と言ってきたにも拘わらず、耐震偽装工事を引き起こした経営責任を追及されるのを恐れ、執行部が早々に幕引きを図ろうとしたのではないか。

いずれにしても、公共の安全に関わる問題で、隠蔽や公表の遅れはコンプライアンスの欠如と言え、法令遵守担当役員の増田優一副社長の責任についても検証が必要だ。

今後、調査委員会や国会で
・現在行われている工事内容は。
・いつの時点で気付いたか。
・なぜ鉄筋切断を公表していないのか。
・隠蔽は誰の指示か。
・増田副社長の関与は。
・監督官庁である国土交通省には 切断について報告をしていたか。
・大島を刑事告発しないのか。
など厳しく追及するべきだろう。



ー 続 く ー