11月か来年か 総選挙の日程左右する金融恐慌の行方 [2008年10月27日08:30更新]

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解散・総選挙をめぐってさまざまな情報が飛び交う中、主役である麻生太郎総理の毎夜の飲食行動が話題になっている。野党から批判の声が上がる一方、麻生総理が「ホテルのバーは安全で安い」と反論。マスコミも総理とのやりとりを詳細に報道する一方、ボトルキープの料金やカクテル1杯の値段までも面白おかしく取り上げる始末だ。

毎日続く激務の中、ストレス解消策としてある程度は理解したいが、1国の総理として周囲の目が気にならないのだろうか、とも思う。世界規模の金融恐慌に対する景気対策を考え国民の生活を優先すると言っているが、総理の気持ちを理解している自民党議員がはたして何人いるのか、疑問を持つのは私1人ではないだろう。



麻生総理周辺のベテラン議員からは、盛んに総選挙の日程が漏れ聞こえてくるものの、肝心の総理の口から解散総選挙の言葉は依然として聞かれない。投票日を11月30日と想定して走り出してた各候補の陣営関係者は、全力疾走ができずに頭を痛めている。一方で公明党は、完全に同日に的を絞ってすでに走り始めている。

当欄では先週、「11月30日投開票にようやく決定か」と紹介したが、世界経済を取り巻く状況は政治の思惑をはるかに超えてしまっているようだ。就任前から選挙の日取りがまことしやかに流れていた麻生総理。だがそうやすやすと政権を手放したくないのが本音なのだろう、「経済対策優先」を大義名分に選挙を先延ばししたまではよかったが、肝心の景気は一向に上向く気配がないどころか、泥沼化しそうな様相を呈している。

北欧の小国アイスランドでは、金融部門の規制緩和が経済を飛躍させたのまでは良かったが、おかげで金融恐慌の波をもろにかぶってしまった。銀行の運用資産が国家予算を上回るところから、自国では処理できずに他国の支援を待つ有様だ。早くも英国に飛び火し、開設されている30万を超える口座は封鎖されてしまった。

アイスランドの銀行が円建てで発行しているサムライ債は、金利の支払いが出来ずに破綻状況。これらの被害がどこまで波及するのか、10月末に行われるファンドの期末報告に注目が集まり、銀行をはじめとする関係者は眠れぬ夜が続いている。

被害が拡大すると当然ながら株価に反映されるが、「日経平均は7000円を割り込み、過去に例を見ないほど暴落するだろう」との予想を早くも耳にする始末だ。株価が暴落すれば国民生活に与える影響は大きく、総選挙に浮かれる議員にはNOが突きつけられ、麻生"選挙管理内閣"は非常に苦しい立場に立たされるだろう。

このような緊迫した金融情勢の中で総選挙が避けられてしまうと、12月は非常に厳しい日程になり、来年の春先まで一挙に延期される可能性も考えられる。当分は株価から目が離せない。 

先週後半には「早期解散論」が盛り返したかと思ったら、26日には麻生総理や閣僚から「先送りすべき」との声が次々と上がった。メディアの見方も1日ごとに「やっぱり11月」「いや来年だ」と揺れているのが現状で、政治的思惑に世界規模の経済の混乱が加わり、何とも先が読みにくい情勢になってしまっている。

(J)