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福岡市中央区春吉にある、食通の間では非常に知名度の高い料理屋「T」。通常の料理屋とは違って厳選した食材を使い、代表者の包丁さばきは見事なもの。1人前数万円に上る価格も相まって、瞬く間に全国に名が知れ渡った。 数年前には念願の東京進出を果たし、経営者も高級外車を乗りまわす景気の良さで、同業者の羨望の的となった時期も。同店から若い料理人が独立すると、厳しい修行の成果と若者特有のアイデアで、大半の店が繁盛しているようだ。 しかし意外と早く訪れたミニバブルの崩壊は、まず東京を襲った。特に今回の金融恐慌では東京店をひいきにしていた客の大半が被害に合い、あれほど繁盛していた店から潮が引くように客が去り今では閑古鳥が鳴く始末。最近は現金収入が欲しいのか、昼食にラーメンを出し始めたとの噂も聞く。 経営者と言っても料理人出身だけに、経理もドンブリ勘定的な色彩が濃く、従来から支払いが遅れるのは日常茶飯事だったという。しかも東京店は一等地にあるだけに家賃も福岡とは比較にならず、その支払いの遅れが風の便りとして福岡に伝わって来た。同時に、春吉店の支払いも遅れ始めたとの噂を、生鮮食品の仕入れ筋から聞いた。 折悪しく、日頃の不摂生に過労・心労が加わり、代表者は健康を損なったようだ。経営意欲が大きく後退していると言われ、同店の存続を危ぶむ声に変わりつつある。 同郷のよしみで麻生太郎総理が毎夜通えば店も息を吹き返すだろうが、水商売にとって選挙は「鬼門」。料理の腕に関しては多くの食通が認めているだけに、何とかならないものかと思うのだが。 (J)

