動向が注目される九州の企業を、頭文字を取ってS、M、Dの3社と報じたところ、8月に志多組と丸美が相次いで破綻した。本紙HP関連記事に対するアクセスは驚異的に増え、読者の関心の高さゆえに盆休みを返上して働いたのは言うまでもない。その後、西日本シティ銀行の取引先で注目される銘柄として「K、S、B」の3社について書いたが、問い合わせが増えるとともに情報も集まりだした。 かつては業界シェアNo.1を誇った家電量販店「ベスト電器」。その本拠地である福岡へは、ライバルの同業者も進出をためらう時期もあったが、1社が先陣を切ると雪崩現象が起こり、今や全国有数の「家電激戦区」となっている。 福岡市は他の都市に比べると若者が溢れ「元気都市」と呼ばれているが、一方で高齢者の比率が次第に高くなっているのもまた事実である。そんな高齢者の買い物について「欲しい家電商品がある時はまずベスト電器に行き、商品説明を十分に受けて使用方法などを理解した上で、最終的に他店で買う」という話を耳にした。 同社はテレビCMに自社の販売担当員を登場させている。そのことを本人も自覚し、ほかの社員も負けないように商品知識の勉強をして丁寧に説明してくれるらしく、懇切丁寧な店員の評判が高齢者の間では知れ渡っているそうだ。 本来は家電量販店であったが、最近は同業他社との激しい競争の中、取り扱う商品の間口も広がっており、それらの名前を覚えるだけでも大変だろう。「それにもかかわらず機能の特徴を理解し、説明できる能力は素晴らしい」と、利用している客たちから直接聞いた。 だが、説明から販売トークに移る際のテクニックが不足しているのか、あるいは別の理由からか、客はなぜかほかの店で商品を購入しているというのだ。これでは社員の努力が売り上げに結びつかないわけで、同社としては今後の大きな課題になるだろう。 現場の社員が一生懸命努力し働いても、経営陣の舵取りが悪ければ進む方向を間違え、転覆することもある。ベスト電器をめぐる高齢者らの話は、実に興味深い。 (J)
ベスト電器と高齢者の客 [2008年9月10日10:56更新]
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