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韓国からの観光客増加で一時脚光を浴びた長崎県の対馬。新たに北九州市との航路が開設されるなどしているが、九州には豊富な温泉やゴルフ場など様々な「ライバル」があり、物価の高い対馬は集客に苦慮しているのが実態である。 そんな対馬に本社を置く「日の出建設」(対馬市厳原町)が、6月25日決済の資金調達ができずに1回目不渡りを起こし事業を停止した、との情報が伝わってきた。 同社は1970年に創業し、その後業容の拡大を経て84年に法人化を行った。島特有の営業形態で大きな伸びはないものの、ここ数年は7億円前後の年商で推移し、毎期確実に利益を計上する優良企業として地元における知名度も高く、金融機関の信頼も厚かった。 しかしご多分に漏れず、公共工事の減少と談合問題を原因とする利益率の低下は、同社も避けられなかったようだ。 特に、スーパーゼネコンとJVを組んで落札した厳原町の再開発に絡んだ工事で当初から赤字を強いられる形となり、資金繰りを急速に悪化させた。 代表家族は対馬における建設業の先行きが暗いところから、事業の継続は難しいと判断した模様で、代表を残して子ども達は対馬を去ったとの噂も聞かれる。 世界を襲った原油価格の高騰は対馬にも及び、水産業界も大きな痛手を被っている。新たな産業も期待できず当面の景気回復も望めないところから、これ以上無理な資金調達は不可能と判断して事業継続を断念、7月25日の2回目不渡りを待たずに、自己破産の申請を弁護士に依頼した模様である。 原油の高騰は日増しに島の経済を圧迫し急速な物価高に収入が追いつかず、市中金融に手を染める島民も増えたという。冷え込んだ島の経済回復には時間がかかり、今後破綻する企業が増加し深刻な社会問題になるだろう。 (J)

