厳しい状況続くサニックス [2008年4月25日10:55更新]

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鹿児島を発祥の地とするイモ焼酎などのいわゆる本格焼酎がブームとなって久しい。かつては気軽に飲む安い酒であったが今や格が上がり、一流ホテルのバーでも飲めるようになった。 1升数万円もする銘柄も現れ、庶民には高嶺の花となる一方、偽物が出回るなどの社会問題も起きている。

日本酒に陰りが見え始めた酒屋が、副業にシロアリ駆除を始めたのが会社設立のきっかけとなった「サニックス」(福岡市博多区)。時代の波に乗って全国に展開、売り上げは右肩上がりで伸び、企業家の夢である株式の公開を行うまでに成功した。



副業の成功で、売り上げが低迷していた酒屋も息を吹き返し、一時は「カリスマ経営者」と呼ばれ持てはやされた時期もあった。

鼻の先に人参をぶら下げた営業方法は強力な営業集団を作り上げたが、成績が地位と給与を決めるために、かなり強引な営業手法が取られた。これを監督官庁が指摘、改善を求められた結果、売り上げは半減し現在も苦しい経営状況が続いている。

 

同社の代表は企業イメージアップに、スポーツに非常に理解を示した上、各種スポンサーとなって支援を続けてきた。特にラグビーは自社でチームを持つほどで、トップリーグのメンバーとして今や九州でも有数のチームとして活躍している。

当初は広告宣伝費の延長で考えられていた企業スポーツクラブも、昔と違い施設や道具も豊富になり、チームの維持には多額の費用を要するようになった。そのため企業の負担は大きく膨らみ、経営が苦しくなれば真っ先に廃部に追い込まれる。サニックスのラクビー部もそんな「リストラ」の噂が流れたが、選手が一致団結して活躍したことで、リーグに残り現在も存続している。

 

日本のスポーツは企業がスポンサーになっているケースが多く、企業が儲かっている時は株主や取引銀行も黙っているが、同社のように赤字経営が5期も続くと、監督官庁や取引銀行も黙ってはいない。

サニックスの支援のために取引銀行から送り込まれた同行OBのK氏。従来の営業部門であったシロアリ駆除のノウハウを活かし、新たな分野に進出しているが、利益に貢献するまでには至っていない。 その一方で、K氏は相当甘い汁を吸ってきたようだ。これを黙認してきた銀行側も、監督官庁の検査でサニックスへの融資のランク替えを指導され、今後何らかの方針を打ち出すとの噂も聞かれる。

苦しい経営を強いられている状況でのラグビー部存続は、非常に厳しい環境になっている。

(J)