(08年4月号掲載) 昨年9月、病気を理由に突然、政権を投げ出した安倍晋三"無責任"内閣。「若手の不始末の後処理は温厚で責任感あふれる老練を起用すべし」との発想からか、総裁選では福田康夫氏が麻生太郎氏を敗って、総裁の椅子を手中に収めた。 「無為 無策 無能」の総理と言われ、官僚に操られながら動いてはいるが、根回しに長時間を要して決断が遅い福田氏。暫定税率延長期限切れ問題や年金問題に加え、後期高齢者医療制度がスタート。生活に密接した課題が山積する中、ガソリン代をめぐって福田内閣は四面楚歌の状態となっている。 現代の生活には車は不可欠。だから一般消費者は、他の生活必需品を倹約してでも高いガソリンを購入せざるをえなかった。ところが「ねじれ国会」と議会運営の失敗から税率の再延長ができなくなり、価格競争が始まって安いガソリンスタンドに長蛇の列ができるという事態を招いた。 ガソリン代値下げに比例するように福田内閣の支持率も一段と下がり、不支持率は支持率の倍―とマスコミが報じた。 内閣の命運は風前の灯と化す中、4月27日に山口県で衆院補欠選挙が行われる。どの様な結果になろうとその後に、ガソリン代値上げに直結する暫定税率の衆議院での再議決が待っている。 すでに一般商品に加えて生活関連費用の値上げが始まっている。一方で国交省をはじめとする税金のムダ使いが、連日マスコミに登場。それに加え一度は下がったガソリン代を再び値上げすれば、自民の支持率がさらに下がるのは必定だ。 特に痛いのは公明党である。与党として自民を支えるために自動車重量税の暫定税率維持を主張したが、期限切れを迎えた上に再度の値上げも怪しくなって来た、と関係者は嘆く。 公約違反の汚名を着せられることになりかねず、自民との連立の大義名分「一般庶民の生活を守る」が根底から揺らぐ恐れもある。 上からの指示に絶対服従の姿勢を貫いてきた学会婦人部も最近は「もの言う婦人部」に変貌しつつある。「実働部隊」が生活苦からガソリンの値上げに反対すれば、公明議員の半数は落選の危機にさらされる。 かと言って衆議院で再議決をしなければ、福田内閣は地方自治体から総スカンを食う破目になり地方組織の維持さえ困難になる、と自民地方議員は指摘する。 「タヌキの泥舟」とまでは言わないが、ただ浮いているだけの「福田丸」。みずから前に進む機能を持たないが、荒波に翻弄されながらも乗組員は失言暴言で海に落ちることもない。 今や、悪の張本人と目されている自民だが、有権者は対抗勢力である民主に全幅の信頼を置いているわけではなく、むしろ「幼子の頼りなさ」を感じているのも事実。国民も苦渋の選択を迫られそうだ。 金融危機が叫ばれている時期に日銀総裁の空席状態が続き、決まったといってもすぐに景気が良くなる保証はない。 桜の花が咲き花見酒で浮かれても、心から酔うことはできない。 (J)
ガソリン代めぐり四面楚歌 「福田丸」の浮沈は? [2008年4月18日16:22更新]
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