前原市の土地めぐり揺れる県(2) [2008年4月2日08:37更新]

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前原IC南地区にリサーチパークを建設するために県が取得した土地から、基準値を上回る鉛やヒ素が検出されたことについて、福岡県3月議会で民主党県議が質問することになった。これを事前に察知した自民党サイドは、内容についてあまり知識のない所属議員に、早めの質問を行わせるという「作戦」を採った。



一方、知事部局は民主党県連幹部と裏取引を行った模様。同党の幹部2人は口封じを行うために、かなり強力な圧力を掛けた形跡がうかがえる。そのためか、民主党県議の質問は迫力に欠けるものになった―と、調査に協力した関係者は証言する。

議会での質問についてマスコミも報じたが、その後各社が追跡取材を行っている情報は聞かれない。土地の等価交換に関係していた議員や行政サイドからマスコミに「要請」があったのかは不明だが、「不正な取引が闇から闇に葬られようとしている」と、怒った関係者からの通報で実態を知った。

 

福岡県が等価交換に用意した県有地は、交換実施が行われる数日前まで、所管が違っていたという説もある。これが事実であれば、かなり大きな力が動いたと考えるのが妥当である。

すでに自民党県議団の中でも「実力者議員や影響力があるOBなどが画策に動いた」との情報も。かなり根深い要素もあるところから、慎重な取材を続けてゆきたい。

 

当時の県担当責任者は数年前に退職し、前原市長選に出馬し当選している。上記の問題について、疑惑を払拭するために自ら記者会見を行っているから面白い。

いずれにしても県民の財産である土地が、問題のある土地と等価交換されたことは事実。今後この土地を売却するにしても、地中の廃棄物処理など、かなりの支出を求められることになりそうだ。

誰が甘い汁を吸ったのか、県民として事実を知る権利がある。実名を挙げられるまで努力する所存である。

(J)