吉田宏・福岡市長と城東ビル [2008年4月1日16:04更新]

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福岡市中央区の警固小学校前にある城東ビル。初代の所有者は福岡市の市議会議員で、30数年前に幹線道路沿いに建ち、建築当初はデザインも優れた賃貸ビルであった。

ある時、所有者が市議選に出馬する際、選挙資金を悪名高い高利貸しのM氏から借りた。市議は落選し借金は返済できず、ビルの所有権はM氏に移り、前所有者はショックで病に倒れ他界したと聞いている。



当時裏社会で飛ぶ鳥を落とす勢いであったM氏に対し、前所有者の実子であるO氏は、ビルの返還を求める民事訴訟を行うために、24時間営業のうどん屋責任者として働いた。

わずかな睡眠時間を惜しむO氏の働きはぶりは、当時の関係者の間で今も語り草となっているほど。その甲斐あって訴訟に勝ち、めでたく所有権はO氏に戻った。

その間にM氏も巨額の資産を残して亡くなり、子供たちが資産を受け継いだ。だが、暴力団や政治団体などとから融資や投資話を持ち込まれて、瞬く間に現金は手元から消えて無くなり、最後は逆に怪しげな金融から金を借り返済を迫られる結果となった。

その頃からテナントに暴力団関係者が入居。以前は政治団体の街宣車がビルの前に不法駐車し、暴力団の抗争が起きれば、赤色灯を点けたパトカーが配備される。地元では「恐ろしいビル」として有名になっていた。

 

吉田宏・福岡市長陣営が06年の選挙期間中、城東ビルの1室を借り、民主党県連などが選挙事務所の一部として使用していたことをマスコミが報じた。本紙はすでに「民主党福岡県連の『憂うつ』」でスキャンダルとなる可能性を指摘していた。

これまでのところ、選対関係者も市長本人も「知らなかった」ということで逃げ切る腹のようだ。

真相はまだ闇の中だが、いずれにしても今回の1件が市長を含む関係者の脇の甘さを露呈したのは間違いない。吉田市長、そして民主党県連に対する市民の不満は高まるばかりで、再選を目指し2年後の市長選に立候補することさえ危ぶむ声が関係者の間から聞こえて来る。

(J)