船場吉兆 再出発の前途は? [2008年1月23日09:00更新]

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福岡の店が発端となり、賞味期限を偽るなどの不祥事が発覚した高級料亭「船場吉兆」。その後の対応が悪く、大阪の本店に飛び火し産地偽装が追い討ちをかけた。このため船場吉兆は営業自粛を行っていたが、新体制の発表と民事再生の申請を行い、再出発の船出をした。

 



 

料理業界における偉大な初代が「吉兆」を始め、子どもたちがそれぞれのれん分けし、各店が独立採算の形で運営されてきた。が、今回の船場吉兆が起こした事件で、各店の受けた影響は大きい。初代の娘で、取締役に名を連ねていた前社長の妻、湯木佐知子氏が代表に就任しての再開だけに、賛否両論の波紋は広がって、マスコミは大きく報じた。

過去の記者会見の様子を、特にテレビは何回も放映している。謝罪する息子への助言や、都合の悪いことは聞こえないフリをする湯木氏の態度は、まさに老獪な料亭の女将。老舗の看板にしがみつく老女役を見事に演じている。記者会見で息子に悪役を演じさせ、最後は台詞も満足に言えない無能振りを、国民の前に晒した新社長が、今後何年経営を続けられるのか非常に疑問である。

前社長夫婦はすでに70歳を超えている。仮に、今回の事件すべての責任を被り、引退を宣言し事業を息子に譲り、日本人的発想でお涙頂戴の「人情話シナリオ」を進めていれば、同情とともに若干の贔屓(ひいき)筋が戻って来たのではなかろうか。

これとよく似たデベロッパーの話が福岡にあった。「船場吉兆」とは逆の内容で、放漫経営を行った社長は息子に経営を譲り逃げ出し、数年後には老齢の前社長も亡くなり、会社も消滅した記憶が蘇ってきた。

最近は親の葬儀さえ放棄する子どもたちも現われ、そんな子を育てた親の責任が問われている。

(J)