(07年10月号掲載) 「円天経済」なる新しい経済理論で、年利36%の配当を謳い文句に老人や主婦を煙に巻き、1000億円からの資金を集めたL&Gが出資法違反容疑で当局の捜査を受けた。残った現金は5000万円と、実に見事な使い振りは笑えた。 法律を犯して麻薬か女を売り物にしない限り、前述のような高配当は不可能だ。不動産売買などで一発の利益獲得は出来ても、普通の方法ではこれほど儲けることは出来はしない。 詐欺師などがシナリオを描き、言葉巧みな弁舌で出資金を募る。こういった出資話で釣られ、配当を受け取っている間は黙っていたのに、延期や中止になって騒ぎ出す、実に愚かな人間の多いのには驚かされる。 類似した事件で知人から相談を受けたことがある。知人はこの時点で100万円を出資していたのだが、だまされたとあきらめるよう説得した。しかし100万円を惜しんで早期の回収を考え、老後の蓄え・退職金・解約した保険をさらにつぎ込んだ。結果、会社が倒産して最終的に4000万円の損害を被った。 忠告を聞かなかった以上同情もせず「健康が残っただけ幸せ、すべて自己責任」の、冷たい一言で終わった。周囲の誰からも同情を得られないこの知人は、現在裁判に明け暮れている。 福岡市の元幹部がテーマパーク誘致を思い立ち、最初は人工島(東区)、次は久山町を舞台に計画は進められたが、資金をめぐって頓挫した状況に追い込まれた現在、責任者は最後の大きな賭けを目論んでいる。 昨年行われた市長選挙を裏から応援していたが、最新の情報では市長を利用し再度人工島への移転計画が水面下で進んでいる―との話が漏れ伝わってきた。 SPC(特定目的会社)を設立し地元企業の経営者を代表に迎え福岡県などに働き掛けているが、ことはそううまく進むはずもなく、だまされた老人にすべての責任を転嫁し、最終局面で逃げ切る「シナリオ」とみるのが妥当だろう。 事業計画を華々しく発表してからすでに数年。その間に様々な人物が舞台に登場し、詐欺と紙一重の芝居を演じた。「入場券」の売上は公称20億円だが、「裏のご祝儀」は80億円とも言われ、それが煙のように消えた「マジックショー」も合わせて演じられた。 (J)
華麗なるマジックショー カモがいるからサギ師がはびこる [2007年10月24日09:26更新]
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