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晩秋の枯葉が落ちるように、家族に看取られ静かに息を引き取った。先日、「西光建設」(福岡市東区)会長、高丘司氏の訃報が知らされた。 2年前に癌を告知され入退院を繰り返していた。実子で長男の高丘利勝氏に経営権を譲り、人知れず病魔と闘いながら治療に専念され、医師団の手厚い看護を受けておられた。だがその甲斐もなく帰らぬ人となり、福岡市の積善社福岡斎場で通夜がしめやかに営まれた。 西部ガスの指定工事店だったことから不慮のガス漏れ事故などを恐れ、代表在職中は年中無休で陣頭指揮を執られていた。そのかたわらで多くの人の面倒を見る人だっただけに、恩恵を受けた人で斎場は人が溢れ、人柄を偲ばせる通夜式だった。 中央の祭壇にはガス管が綺麗に飾られていた。故人の遺言だったようで、西部ガスと仕事を愛した故人を思い出させた。笑顔の素晴らしい遺影が「ありがとう」と言っているように見え、悲しみを超えた温かみのある気持ちが会場を包み、和やかな雰囲気が漂っていたのが非常に印象的であった。 入院中も人に迷惑を掛けるのを嫌い、家族にも厳しいかん口令を敷いていた。喪主の意向もあって生花を辞退、すっきりした会場は人で埋め尽くされ、最後まで故人の気持ちが尊重された素晴らしい旅立ちの儀式であった。 自分の意思は堅く厳しい反面、周囲に厳しさを求めながらも暖かい助言は多くの人を納得させた。その実行には裏で支える黒子に徹し、素晴らしい老いの過ごし方であった。 故人の後姿を見て育った利勝氏は同様に西部ガスを愛し、謙虚さを身に着けた代表に成長しているだけに、安心して永い眠りにつくことが出来たことだろう。これ以上の幸せな人生の幕引きはなく、うらやましい限りである。 本当にお疲れ様でした。 (J)

