新聞社も受難の時代へ [2008年12月11日09:23更新]

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米国のサブプライムローンの津波が起こった時に、次は自動車業界、さらには高額の家電製品へと影響が拡大する恐れがあると考えていた。それが、米国はもちろん日本でも同様の現象が起こり始めた。



そんな矢先に米国で160年以上の実績を誇る、名門新聞社が破綻したニュースが報じられ、ついに来るべき時が来たと驚くとともに、身が引き締まる思いで仕事をしている。

先日、南九州の地元紙が夕刊の廃止を発表し、マスコミの間で話題になっていた。現在、大手新聞社といえども夕刊の発行部数は朝刊の25%前後で、配達のコストで頭を痛めているのも事実である。今後も夕刊廃止の流れは止まらず、場合によっては各社雪崩を打って追随する可能性もある。

かつての新聞記者は「無冠の帝王」と呼ばれ、特ダネを追いかけペンの力で戦ったものである。だが最近は単なる「高給サラリーマン」の集団と化し、その維持費は購読料だけでは賄いきれなくなってきた。当初は補充のために広告を募っていたが、それも今や収入全体の約50%を占めるまで膨れ上がり、新聞社の組織自体も肥大化してしまっている。

米国の名門新聞社は、米国内の経済が窮地に陥った結果、消費が低迷し自動車広告収入などが大幅に減少したために、ついにプライドを捨てて法的手続きに踏み切ったようだ。新聞社によって若干の違いはあっても、すでに広告収入は激減しており、さらに今後は家電業界の広告減少も予測される。ソニーでもリストラを発表する時代で、新卒者の内定取り消しも社会問題として報じてられているが、今後新聞社がそうしたことを行わない保証はどこにもない。

今まで湯水のように使っていた取材経費にも一定の枠が設けられ、一部新聞社では今季のボーナスをカット、苦しい台所事情が鮮明になりつつある。発行部数の拡大も困難な時代となり、当分広告収入の増加も見込めない。ぜい肉を落してスリム化しないと、今後の経営は難しくなり、新聞社が取材を受ける立場になる可能性も出てくる。

(J)