バロメーター 企業の健康状態を判断するには [2008年12月16日13:38更新]

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世界規模の金融危機のおかげで、つい数カ月前まで我が世の春を謳歌していたわが国の輸出産業も、いまや大量の人員整理をしなければならない状態となり、それが社会問題となって新聞紙面をにぎわせている。

ミニバブルが崩壊し建設・不動産関連企業は軒並み注目されようになった。特に不良債権が発生した企業は信用不安から問い合わせが増え、その対応に年末の慌しさが加わり、日夜情報収集や取材に追われているのが現状だ。



大口の不良債権が発生したある企業の男性の代表に会った時、会話の途中で“息子さん”の健康状態をたずねると、即座に「元気で頑張っております」の回答が返ってきた。それで安心して世間話で締めくくり、励ましの言葉を残して帰ってきた。

 

企業の大小を問わず資金繰りが苦しくなると、代表者の頭から常に数字が離れなくなる。夜中に突然目が覚め数字が頭の中を駆けめぐり、目がさえて朝まで眠れない。そんな精神的ダメージから「男性としての自信」を失い、機能が役に立たない現象に陥るケースがある。

人間の体は微妙で弱い。1晩で胃潰瘍が発生し吐血や下血の症状が現れる、あるいは神経性円形脱毛症が起こる、さらにそれがひどくなるとすべての頭髪が抜けるケースだってある。ところが苦しい時期を乗り越えると、産毛が生え始めて次第に通常の毛髪へと代わっていくし、「親不孝な息子」も真面目に働くようになるから不思議である。

経営者の健康状態に関するこうした兆候を的確に捉えることができると、「会社の健康状態」を判断するのにかなり役立つ。例えば普段は身だしなみの良かった社長のカッターシャツが今日は汚れている-など、それとなく得意先を観察しておくのも不良債権発生を未然に防ぐ手段になる。

企業の健全性は代表の健康が1番である。自己管理の出来ない代表は、経営者の資格がないと言っても過言ではないだろう。

(J)