アメリカのサブプライムローンを震源とする今回の金融恐慌は、昨年9月のリーマン・ブラザーズ破綻を発端に加速度を急速に増して世界金融市場を席巻した。何とか穏やかな年始を迎えながらも、先行きに依然不安を抱えている方が大勢いると思う。 日本の平均株価は昨年末の時点で念書に比べ42%下落、1年間で200兆円もの試算が目減りした勘定となった。これに追い討ちをかけるように円高が進行、主要な輸出企業を襲い、自民党の麻生太郎内閣も不安定な状況が続いている。 すでにアメリカでは住宅に続いて自動車、高級家電製品へと販売不振は移行している。カード社会と呼ばれている同国では所持するカードの枚数が多いほどステイタスと見なす社会風潮が持てはやされてきた。カードの利用度を増すために支払い方法の複雑なシステムが開発され、加えて個人の簡便な法的手続きが「消費者天国」を生んだ、と言っても過言ではあるまい。 そんなアメリカでも今回の金融恐慌の津波はすべての業種を飲み込み、企業は生き残るためにリストラを敢行、町には失業者があふれる現象が起こった。カードの決済ができずに破綻する人が急増し、信用で維持されていた経済のシステムが崩壊するのは時間の問題と思われる。年明けからの消費の落ち込みでさらに個人の破綻が急増することになり、予想以上の深刻度を増すことは間違いないだろう。 短期間での景気回復は非常に難しく、「米がくしゃみをすればカゼを引く」と言われる日本経済は、真っ向から不況の風を受ける立場にある。現状維持がさらに困難になると思われ、不透明な状況は当分続きそうである。 とはいえ、失業者やホームレスが若干増えたとしても、現状では日本国内の不況の深刻度は他国よりも比較的低い。企業の経済活動が安定していれば、行き場のない外国資本が日本市場に流入し、株価の回復は思いのほか早い時期に訪れる可能性もある。フリーターや派遣社員も真面目に働く意欲があれば、正規雇用の道も開けてくるはずだ。こう信じて、今年も前向きに進んでいきたいと思う。 (J)
年初に当たって [2009年1月5日08:27更新]
タグで検索→ |

