今年はどうなる?「K、S、B」 要注目の「共和化工」 [2009年1月23日10:45更新]

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(09年1月号掲載)

昨年7月、動向が注目される福岡の企業として3社を挙げ、社名の頭文字を取って「S、M、D」がキーワードになる─と報じた。



まず、マンション管理業務からデベロッパーに営業分野を広げ、最後はリゾート会員権の販売で「錬金術」を覚えた「丸美」(福岡市中央区、=M)が破綻。次いで宮崎県の建設会社「志多組」(=S)が破綻した。 2社の破綻で取材に追われ、一段落したと思ったら予想通り、福岡市のデベロッパー「ディックスクロキ」(=D)が最後に倒産した。年末の最後まで情報の収集に走り回った1年だった。 

仕事納めも済んでやっと一息と思っていたところ、債権者が被害届を出すなどして燻っている丸美について、年明け早々から一部のマスコミが社債発行を目的に会社を設立したという疑惑を報じた。そのため元旦から仕事をする羽目となり、今年に相応しい幕開けとなった。 

 

さて、これら3社に続く新たなキーワードとして昨年8月、「K、S、B」と報じた。そのうち「ベスト電器」(=B)はビックカメラの傘下に入り、新しい体制で進むと思っていたら、急に水面下の動きが慌ただしくなり、予断を許さない状況になりつつある。 

Kである「共和化工」(東京)では仕入先が取引の見直しを行い、撤退準備に入り始めたとの情報も。主な発注元である地方自治体の中でも一部の議会が情報収集を始めており、今後は受注面でかなり厳しい局面を迎えることになるだろう。 

 

同社はメイン行である西日本シティ銀行から運転資金として借り入れていた約30億円について、昨年5月の期日までに返済できなかった。このため銀行の中間決算で問題になることを恐れた関係者はDES(デット・エクイティ・スワップ)、債務を優先株に変更して乗り切ったという内部情報が伝わってきた。 

両者の親密な関係は銀行内部でも周知の事実だ。多額の融資から判断しても、代表取締役社長を送り込むのが通常だが、いまだ実行されていない。それは「同社代表が銀行役員に対し、画廊を利用して繰り返し絵画を贈ってきた見返りだ」と、ある社員は語る。 

株式の譲渡取引の際や不動産の購入を行った際に裏金を捻出した形跡があり、密かに社内調査が行われているとの噂も聞かれる。また、内部告発の資料がすでに完成したとの情報もあり、一部資料は捜査当局に流れ「すでに内偵捜査に着手した」と関係者の間で囁かれている。 

現代表である吉村俊治氏が代表に就任するに当たっては、それぞれの利害が一致した2人の同社役員(当時)が協力した経緯がある。だが今は利害が相反する立場となり、今後は各人が自分に有利な発言をする可能性が出てきた。「怪情報」が三者三様の内容で飛び交うことも予想され、取引先や関係者などがその真偽を確かめるのは大変な労力を要することになる。 

 

一歩間違えばメイン行に飛び火してスキャンダル化する可能性もある。さらなる地銀の再編を狙っている金融庁にとって強力な決め手となることも考えられ、新年早々から関係者は眠れぬ夜が続くことだろう。

(J)