バブル期に浮かれて踊らず、手堅い経営で評価を受けていた「西松建設」(東京都港区)。このほど、海外で捻出した裏金の一部を地下銀行などを使わずに国内に持ち込んだなどとして、外為法違反容疑で元副社長が逮捕され、にわかに周辺が慌しくなっている。 海外で受注した工事代金の一部を裏金として保管、表に報告されないのを幸いに関係者の1人が数千万円着服している不祥事も表面化。さらに海外での受注活動を活発にするのを前提に、海外の政府高官へ多額の現金を贈与している疑惑も浮上。国際的な贈収賄事件に発展する可能性もあり、マスコミが大きく報道している。 同社の東北支店が数年前に東京電力の工事受注に絡み、2億円前後の資金を地元建設会社に供与し、未だに返済されていない事実もマスコミで報じられた。この資金の出所が今後捜査当局によって追及され、事件が拡大するのでは-と予想する関係者も聞いる。 同社は100年以上の業歴を誇る老舗企業で、鉄道建設を得意とした土木工事業者であったが、その後は一般土木にも分野を広げ、最盛時には年商5000億円を超えたこともあった。だがここ数年は4000億円台で推移し、数年おきに赤字を露呈するなど苦しい経営を強いられていた。 公共工事に強く談合が盛んに行われていた時期は、同社の社員が談合の仕切り役を務め、我が世の春を謳歌した時代もあった。その後談合が社会問題となり、民間工事の受注も厳しくなったために、海外へ活路を見出そうとしていた模様だが、そんな計画も今回の件で頓挫することになるだろう。 海外に蓄積した裏金は、判明している金額の数倍と語る関係者もあり、国内に持ち込まれて政治献金に化けている可能性も高い。いつ行われるか定かでない総選挙の前にその実態が表面化すれば麻生政権に与える影響は大きく、関係者は戦々恐々の日を送っていることだろう。 (J)
麻生政権に悪影響!? 西松建設を特捜部が摘発 [2009年1月20日12:36更新]
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