この1月21日に東京地裁に民事再生法の申請を行った「章栄不動産」(広島)。これで広島では「アーバンコーポレイション」など、企業家の夢である株式の公開を実現した不動産関連企業3社が、半年の間に次々と破綻したことになる。章栄不動産の負債総額は約292億円にのぼり、ゼネコン業界に衝撃が走っている。 同社は急激に業容を拡大して、08年7月期は年商543億円を計上。過去の業績も右肩上がりで伸びて来ており、相応の利益も確保する優良企業として、金融機関をはじめ関係者の信頼も厚かった。 しかし大きなうねりとなった米国発の大きな津波は同社をものみ込み、たちまち資金は枯渇して資金繰りは一挙に悪化した。完成物件も予定通りには売れず、福岡では当初販売価格の半額で一括売却し、福岡のマンション市場価格を下落させるなど、その影響は現在も尾を引いている。 そんな同社の債権者名簿を見てみると、ゼネコンの筆頭は東海興業63億円、次は熊谷組の27億円、3番目は山陽工業の18億円と、中堅ゼネコンが軒並み被害を受けている模様。そまた3度目の法的手続きを申請した「多田建設」の名も名簿に見受けられるなど、中堅ゼネコンの被害は拡大しそうな様相である。 この時期、新年度の引渡しを予定している物件が全国各地で完成間近である。施主であるデベロッパーは資金の調達に追われる日々を送っているようだが、その目途が立っていないデベロッパーがあまりにも多い。 今後は東京を中心にした関東地区でデベロッパーの倒産が相次ぐとの情報も多く聞かれる。現在は設計事務所が抱える案件も少なく、麻生政権の政策もカンフル剤になりそうにない。公共工事に期待できない上、中堅ゼネコンは手持ち工事の確保さえ満足に出来ておらず、事業の継続は非常に困難になるだろう。 こうした状況では夏までに中堅ゼネコンの破綻が多発する可能性が高い。 (J)
章栄不動産破綻で揺れるゼネコン業界 [2009年1月28日10:30更新]
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