ついに捜査に着手 キャノン疑惑 [2009年2月16日09:28更新]

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本紙でも昨年3月に報じていたキャノン疑惑。年明けからマスコミ各社が疑惑について報じていたが、このほどついに、東京地検特捜部が捜査に着手した。キヤノンの大分工場新設に伴い、受注したスーパーゼネコン鹿島からコンサルタント会社「大光」(大分市)の大賀規久容疑者=10日、法人税法違反容疑で逮捕=に支払われた裏金は、通常では考えられないほど巨額だったようである。



経済界トップの日本経団連・御手洗冨士夫会長は、すでに大賀容疑者を友人と認めてはいるものの、自身とキャノンが関与したことは強く否定している。

建設会社が工事を受注した場合、紹介者に対して紹介料が支払われるのは、業界の商慣習として良くあるケース。だが今回の場合は金額があまりにも大きすぎる。よほど発注主のキヤノン及び御手洗会長とのパイプが太くないと出来ない仕事で、いくら「現金の還流はない」と否定しても、大半の人が不審感を持つだろう。

大賀容疑者が御手洗会長との関係を誇示していたことは、キャノンを含め多くの関係者が認めている。鹿島側が工事見積書を事前に大賀容疑者に提出し、指示に従って多額の金額を水増しした事実を、捜査当局がすでに把握しているとの情報もある。今後は特捜部・国税局によって金の流れが徹底的に追及されることになるだろう。

大賀容疑者がキャノンの中で、あるいは大分県庁内部でこれほどまでに勢力を伸ばすには、かなりの資金を注ぎ込まないと出来ない話である。御手洗会長の意図を「勝手に」汲み、政財界にかなりの資金をばらまいた事だって考えられる。

仮に今回の脱税事件が拡大せずに大賀容疑者を含む脱税の摘発だけで終われば、大賀容疑者が御手洗会長の名前を最大限に利用したいわば「虚像」に、多くの関係者が踊らされたことになる。大分県を舞台に脚本を書き、自ら虚像を背に担いで登場した大賀容疑者の演技は見事なもので、千両役者の資質は十分にある。

新しい摘発者も出ずこのまま幕が下りたならば、素晴らしい芝居だったと高く評価されるだろう。

(J)