ついに当局が動き出す!? H&Mの未公開株商法 [2009年2月19日10:30更新]

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日本は法治国家である。だが法律といえども所詮は人間が作ったものだし、犯罪の実態や人々の価値観は時の流れによって移り変わるもの、常に万全とは言い難いのが現実である。最近では法の隙間を利用したもっともらしい「金儲けの方法」を編み出し、個人投資家を釣り上げる手法が目立っている。



最近では「円天経済」のL&Gがついに関係者の逮捕にいたった。捜索を受けてからずいぶん経ったが、被害者が多いために捜査に手間取ったようだ。

それにタイミングを合わせるように先週、朝日新聞が「人間と産業開発研究所(H&M)」(大阪市)について、未公開株の売買をめぐり刑事告訴に発展しそう-と1面トップで報じていた。

本紙読者であれば、07年からH&Mについて何度も報じてきたことはご記憶であろう。福岡をはじめすでに各地で返金訴訟が始まっているが、ついに大手マスコミの紙面をにぎわすようになった。

H&Mは既報の通り、数年前から将来の株式上場を謳い文句に未公開株の販売を行っている。全国でセミナーを開いては会員を集め「上場して公開すれば価値が何倍にもなる。絶対に儲かること間違いなし」などと説明して受講者に推奨株を販売する手法である。

朝日新聞によると1万人から百数十億円を集めたとされるが、「やはり」と言うべきか、ジャパニーズ・ドリームは夢と消えたようである。

 

筆者がH&Mを知ったのは、かつて粕屋郡久山町にパラマウントのテーマパーク建設を計画した「日本トレイド」(福岡市、山崎和則社長)に関する取材を行っていた時だった。偶然、H&Mが日トレ社の未公開株を販売していることを知り、セミナー会場に潜り込んで取材してみた。

福岡を主体に九州一円から受講者を募り、市内のホテルでセミナーを開催していた。会場内は一種異様な雰囲気で、講師を務めるH&M代表の倉原忠夫氏は神様的な存在。「倉原教」の集会と言っても過言ではなく、受講者はまさに熱心な信者、セミナーは熱狂的な雰囲気の中で行われていた。

大半の人がかなりの金額を投資していることに驚くとともに、あまりにも怪しげな倉原氏の話に、笑いをこらえるのに苦労したものだ。普通であれば極めて成功率が低いとすぐに見抜けるような話も、金に目が眩むと周りが見えなくなり正常な判断能力を失ってしまう。「欲」が人を盲目にする現場を、実際に見させてもらって非常に勉強になった。

倉原氏は数冊の著書も発刊し、それらで素晴らしい経歴をうたっているが、事実であるかは検証しておらず定かではない。

 

朝日新聞によると、近く被害者が大阪府警に告訴するという。これまでにも各地の県警が水面下でH&Mに興味を示していたが、ついに本格的に動き出しそうな様相である。

H&Mは福岡でもセミナーを開いていたし、H&Mが推奨していた未公開株銘柄の1つ、日本トレイドは福岡にある。関西の捜査員が福岡に乗り込んで来るのも時間の問題だろう。

「福岡県警のメンツ 丸つぶれ」といった事態になるのだろうか。

(J)