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(08年10月号掲載) 福岡に押し寄せたミニバブルの波は中央区の地価を急速に上昇させ、ファンドの資金を利用したビルの建設計画が目白押しとなり、不動産関連業界はわが世の春を謳歌していた。 しかし米国発のサブプライムローン問題が瞬時にバブルの波を飲み込んだ。複合商業施設やオフィスビルなどでキャンセルが相次ぎ、あれほど流通していた資金が消えるという現象が起こっている。 福岡に進出していたデベロッパーの分譲マンションでは、企業自体の破綻や撤退のために一括の投げ売りが横行した。その結果、正常な営業を続けていた他のデベロッパーの計画が延期に追い込まれる事態が発生し、建設会社を巻き込んだ受注競争は年末を控え一段と激しくなりそうである。 その1例が、広島の「昇栄不動産」が販売していた中央区梅光園の分譲マンションだ。150戸のうち約60戸が、販売価格の60%弱で福岡のデベロッパーに売却された。約10億円とされる購入資金は銀行以外の金融会社で調達されているため、資金回収を急ぐデベロッパーは500~1000万円の値引きをして販売するのでは─と同業者の間で囁かれている。 また、あるデベロッパーは、着工直前に「事業を半年間延期する」と建設会社に通告。受注を予定していた建設会社は、人繰りと資金繰りが狂い対応に苦慮しているという。 こうした状況の中、街頭には早くも格安の価格を提示した新古物件の立て看板が目に付く有様。今後、新規物件の販売については激しい価格競争が展開されるのはまちがいないだろう。 (J)

