(11年2月号掲載)
国会議員が引退する際に実子や縁戚を後継者とする「世襲」が問題となったのはずいぶん前のことだ。国民の批判を受け、例えば民主党は内規によって一定の制限を加えるようになったが、地方選挙においては議員職の世襲はいたって普通なのが現状。今回の統一地方選でも世襲候補が相当数、出馬するようである。
かつては選挙に立候補するには「地盤、看板、カバン」が必要とされていた。それだけに、長年に渡って築いた地盤を実子や縁戚に継承させたいという議員の気持ちは、同じ子を持つ親としてよく理解できる。
将来を見越して早いうちから後継者の「教育」を行う議員もおり、2世・3世であっても優秀な人材がいるのは間違いない。だが中には親の欲目と言うべきか、資質に疑問符が付く後継候補もいるようだ。
福岡市西区のある市議がいずれ後継者にしたいと目論んでいる息子が、実は体に刺青を入れている-との話が伝わってきた。近頃は刺青をタトゥーと呼び、ファッションの1つとして認知する向きもあるが、公人たる議員となれば話は別だ。
昔は刺青と言えばヤクザ者というのが通り相場で、いくら呼び方を変えようと刺青に変わりはなく、有権者がどこまで理解してくれるか疑問だ。この件を、当の市議は知らないのだという。
ある有名国会議員の秘書は、いずれは国政を目指すつもりでいるみたいだが、一定量の酒が入ると性格が変わってしまうようで、早くも有力な支援者からNOを突き付けられている。
酒は適量であれば人間関係の潤滑油として非常に重宝なものだが、度を過ぎればトラブルの原因にもなる。筆者の知る限りでも今回の福岡市議選候補者に酒癖の悪い新人が複数いて、控えるように忠告してはいるのだが・・。
民間会社を子に継がせるのと政治家のポストを世襲するのとではわけが違う。現在の地方議会の体たらくぶりに、世襲議員の影響はまったくないとは誰も言い切れまい。かと言って世襲を全面的に禁ずるわけにもいかないだろう。
最近は都市化が進んだせいなのか、後ろ盾はなくても行動力のある若者が無手勝流で挑戦し、見事に議員の座を射止める例も珍しくない。
世襲であろうがなかろうが、要するに候補者本人の資質が重要なわけで、議員の実子といった肩書きに惑わされぬよう有権者がしっかり見極めることが肝心-こう言うほかない。
地方議員の世襲 [2011年3月9日10:00更新]
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