九州で最も古いと言われる“天開稲荷社” [2018年12月13日09:00更新]

天満宮の境内の最も奥、お石茶屋も過ぎると見えてくる赤い鳥居が“天開稲荷社(てんかいいいなりしゃ)”です。

京都の伏見稲荷大社を思わせる鳥居と思ったら、やはり由来はそこから。
鎌倉時代末期に御分霊を御遷してお祀りされたお社だそうです。

御祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)。稲の精霊が神格化し、五穀豊穣・食物をつかさどる神様です。普段は稲荷神として祀られ、「お稲荷さん」と呼ばれ親しまれています。
「古事記」では、須佐之男命(すさのおのみこと)と神大市比売(かむおおいちひめ)から生まれた子供とされていますが、「日本書紀」では、イザナギとイザナミが、飢えを感じて宇迦之御霊神を生んだと書かれています。



ここの参拝方法は特徴的で、前方にならぶ12本の鈴から自分の干支が書かれた鈴を鳴らし、その後に中央の大きな鈴を鳴らしてお参りします。

そして、拝殿の左側にある鳥居をくぐって階段を上り、奥の院へ。古墳の塚のような石造りの中にお社があります。天開稲荷社自体、境内の奥にあり、静かな環境の中にありますが、奥の院は、さらに岩に囲まれた厳かな雰囲気。心が素直になる気持ちでお参りできます。



またここは、天満宮でも知る人ぞ知るパワースポットで、ご祭神は人々に開運と幸福をもたらすことでも信仰されています。

まさに神頼みのときは、心を落ち着かせるためにも天満宮からゆっくりと歩いて参拝されてみは如何でしょうか。