(11年5月号掲載)
この種の行為が刑事事件に発展することはまれであり、仮に摘発されたとしても出資金を取り戻せる可能性は低く、ほとんどが泣き寝入りせざるをえないのが現実。
さらに被害者であるにもかかわらず世間からは「欲に目がくらんだ愚か者」と陰口を叩かれる上、本人の自覚がないまま違法行為の片棒を担がされることすらある。まさに踏んだり蹴ったりで、結局は1人1人が自らの身を守るしかない。
最近は多くの人がクレジットカードなど何らかのカードを持ち、現金を使わないで物品の購入や飲食を楽しんでいる。一方、消費者金融の大手は現在、金利の過払いが大きな社会問題に発展し「死に体状態」に陥っている。こうした状況の中、クレジットカードのショッピング枠を利用した金融商品が各地で急速に増加しているようである。
例えば資金繰りに困っているA氏が金融会社に相談に行ったとする。金融会社は関連会社が扱っている商品を指定してA氏にカードで購入させる。A氏が購入した商品は指定業者が安く買い取る。A氏は労せずして目的の現金を手にすることが出来る。
関連会社には1カ月前後でカード会社から商品代金が振り込まれ、カードで支払った金額と商品買い取り額の差が金融会社グループの利益となる。つまり、金融会社がカードのクレジット機能を利用して融資と回収を行っているわけだ。他人の資金を使った、実に巧妙でうまいやり方である。
ただ、融資に対する1カ月の金利を計算すると、実質的には闇金融以上。商品を買い取る指定業者が金融会社とまったく関係ない別会社を装っていない場合などは、違法行為と判断される可能性も。そうなればこのシステムを利用した者は、金融会社とともに商取引を装ってカード会社をだました共犯者とみなされる恐れもあるだろう。
インターネットの普及で簡単に情報が得られる上、遠隔地の会社とも手軽に取り引きできるようになった。そのため福岡でもこの種の商品を売りとする他地区の会社が攻勢をかけているようだ。
東京のある金融会社はインターネットを使って顧客を勧誘し、問い合わせた者には法務局の発行した「現在事項全部証明書」などを添付した書類を送って相手を信用させている。
摘発を受けたという話はまだ聞かないが、安易な道には落とし穴が付き物。くれぐれも慎重に対応していただきたい。
クレジットカードを使った新商法 [2011年5月30日10:48更新]
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