堂島ロールに燻る火種 [2011年7月1日11:52更新]

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高級化する洋菓子業界にあって、手頃な価格を売りにしたロールケーキがヒットしている。中でも「堂島ロール」は全国各地の店舗や売り場で行列ができるほどの売れ行きで、同種の商品においてトップの位置を確保している。



大阪のホテルで開発された「堂島ロール」は、福岡出身の女性が販売を担当しアッと言う間に当地の若い女性の心を捉え、売り上げは右肩上がりで伸びていった。

ところが経営が失敗してこのホテルは閉鎖に追い込まれた。販売を担当していた女性はこのロールケーキのレシピを持って社長となり洋菓子製造・販売「モンシュシュ」(大阪)を立ち上げた。

一方、堂島ロールに関しては、他にも当時のホテル経営者とロールを考案した料理長が製造レシピを所有しており、昨年に福岡市中央区今泉で販売を始めたのはこちら(アンセノン)である。

 

そんなモンシュシュの標章をめぐって、老舗菓子メーカー「ゴンチャロフ製菓」(神戸市)との間で裁判沙汰になり、6月30日に判決が出た。「モンシュシュ」の商標権はゴ社が所有しており、大阪地裁はモ社に標章「モンシュシュ」の使用を禁止し、損害賠償約3500万円を支払うよう命じた。

ロールケーキでもって一気に勝ち組となった女性社長だが、好事魔多し。トラブルの火種はまだまだ燻っているようだ。

最近、ケーキを考案した元料理長とホテルの元経営者の事業経営がうまく行かず、資金繰りが厳しくなっている-との噂が伝わってきた。そのため今度は、堂島ロールそのものの製造販売と商標使用をめぐって両者の間で争いが起こる可能性が出てきた、と取引先からの情報も聞かれる。

福岡では現在、モンシュシュが博多阪急、アンセノンが今泉で堂島ロールを販売している。だが今後、全国ブランドとなった名称をめぐり、いわば「ロールケーキ戦争」が勃発する可能性も出てきたわけで、一体どうなるのだろうか。