町内会あるある「暴走会長」 [2022年3月16日09:07更新]

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福岡市3月議会に、「共創による地域コミュニティ活性化条例」案が上程されている。
昨年3月に亡くなった山崎広太郎氏が、市長だった平成16年度に自治協議会制度を創設以来、市民は手探りで 地域コミュニティづくりに努めてきた。
しかし、自治会・町内会等の役員の高齢化や固定化、加入者の減少などが表面化してきており、今後コミュニティを維持していけるかが課題となっている。

今回の条例案は、基本理念や市民・自治会・町内会・自治協議会・学校・企業などの役割と市の責務等が規定され、今後の地域コミュニティづくりの取組みを進めていくとしている。

自治会・町内会活動の成功は、会長のリーダーシップによるところが大きく、人望の厚い方がその職務に就いていることが多い。
だが、稀に「暴走会長」が君臨する例がある。

地域の住民はボランティアで、防犯や交通安全、美化活動、年間行事等の役員・委員になって協力している。
「暴走会長」は、長年務めるうちに 町内会を我が城、会員を我が家来と勘違いしてしまう。
そのうち、独断で委員を選任・解任したり、偏った内容の町内会報を配布したりする。

たいていの場合、資産家で、元公務員だったり 会社の元役員だったりで、法律に少し詳しく 声が大きい人物が多い。
トラブルを好まない周りの人間は、見て見ぬふりをするのでますます助長し、手をつけられない。
こういう町内会だから ますます加入者が減る。

今回の条例案には、町内会等の役割として、「民主的で透明性のある運営に努めるとともに、町内会等の区域における市民がその運営及び活動に参加しやすい環境づくりに努める」と明記されている。
この条例ができても「暴走会長」に 付ける薬には ならないだろうが、あるに越したことはない。
より良い町内会づくりのきっかけになればいいと思う。