IR推進法案 [2014年5月20日17:16更新]

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憲法問題で国会は揺れているが、そのドサクサに紛れて密かに進められている、「IR推進法案」をご存じだろうか。
正式には「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」と呼ばれている法案で、簡単に言うと、国内に賭博場を作る「カジノ法案」だ。

現在カジノ誘致が検討されているのは国内で18ヶ所と言われ、東京、沖縄、大阪などはよく知られていたが、その中に北九州市までが名乗りを挙げていたとは驚いた。

福岡県は暴力事件の多発で企業誘致がままならない中で、特に北九州市では武闘派暴力団の撲滅を、福岡県警が目指しているにも関わらず、いったい誰がカジノ誘致を考えたのだろうか。

かつて北九州市は工業地帯として繁栄した町で、その象徴としての七色の煙が自慢だったが、その反面では公害問題が表面化したのも確かで、その後は官民一体となった改革で、北九州市は新しい街に生まれ変わった。

今ではその環境技術を世界に輸出するまでになった北九州市に、カジノを誘致してどうしようというのか。

カジノを誘致すれば、人口が減り続けている北九州市に観光客は増え、一時的にせよ、町には活気が取り戻せるかもしれない。しかしその反面、今まで築いてきた環境技術が水泡と帰すのは目に見えており、真面目に働くことを考えた街作りを、真剣に考えてもらいたいものだ。