近畿財務局元職員の手記

公文書改竄で自殺した近畿財務局職員の「手記」が公表され、世間に衝撃を与えているが、手記の中で最も気になったことは、「佐川理財局長の指示により、野党議員からの様々な追及を避けるために原則として資料はできるだけ開示しないこと、開示するタイミングもできるだけ後送りとするよう指示があったと聞いている。」という部分。

このスタンスは、その後の加計学園や桜を見る会の問題で野党が追及しても遅々として進まない状況と全く同じで、財務省だけではなく全ての省庁において言えることだ。

これが総理の指示なのか、官僚の忖度なのか分からぬが、故意に政府が国会審議を引き延ばしていたことを裏付けている。

また、「野党に資料を提出する前には、国会対応のために、必ず与党(自民党)に事前に説明した上で、与党の了承を得た後に提出するというルールより対応されていました。」という件(くだり)、行政が一部の政党だけを優遇するということが許されるのか。
三権分立の原則はもはや成り立たなくなっているのではなかろうか。

手記を読んで、長期政権の中で我が国の形が大きく歪んできていると感じた。