叩きやすい人を叩く国家権力

今年は関東大震災からちょうど100年、マスコミは震災直後に起きた虐殺について一斉に取り上げ、福田村で起きた事件は映画にもなった。
同映画の紹介記事には「日本社会が抱える同調圧力や忖度の正体を暴きだす」とあり、同調圧力でいつでも人権侵害や犯罪が起こり得ることに触れられている。

最近身近にあった同調圧力と言えば「マスク」だ。
私もマスクが嫌で仕方がなかったが、自身の感染予防というより、他人の目を気にして着用していたという方が正しいだろう。

その マスク着用の同調圧力に抵抗し 話題になったのが、「マスク拒否おじさん」こと奥野淳也さん、おじさんと言うが実は37歳、東大法学部出身のエリートである。
ピーチ航空機内でトラブルを起こし、客室乗務員に暴行を加えるなど乗務員や機長の業務を妨害したなどとして、1審で懲役2年・執行猶予4年の有罪判決を受け控訴していたが、10月30日、大阪高裁が控訴を棄却したことが報じられた。

判決言い渡し後、被告の大野さんは、「司法を歪める裁判長はおかしい!法壇から下りなさい!」と裁判長に詰め寄ったという。
裁判をいくつも傍聴していると、同じように思ったことは何度かある。
裁判官が国家に不利な判決を下すとその後の出世に影響が出るという話もあり、批判を浴びにくい無難な判決で済ませておこうという意識が働くのかもしれないと。



→ ダニエル社長の週刊ニュース
【事件は偽造された?】ピーチ航空事件「マスク拒否おじさん」が語る警察権力と企業・マスコミの闇

確かに、サービスを提供する側がマスクの着用を求めた時、利用させてもらう側がそれに従うのが当然だろう。
その点で言えば、奥野さん側に非があるように思える。

だが この裁判は、マスクを着用していなかったことが争われたわけではなく、ピーチ航空機での威力業務妨害・暴行・航空法違反、そして 同じくマスク未着用による千葉県館山市の飲食店での威力業務妨害・公務執行妨害があったかどうかである。

報道を見ていると とんでもないワガママな印象を受けるし、SNSの動画で見る奥野さんのキャラクターは かなり変わった人に映り、どちらかというと 杉田水脈氏のように マスコミが叩きやすい部類に入る。
不器用で世渡りが上手には決して見えないが、その言葉は理路整然で説得力があり、嘘をついているふうではない。

奥野さんは一貫して暴力行為を否定、実際に暴力行為のカメラ映像は一つもなく、証言と医者の診断書によってのみ暴行が認定されてしまったと主張する。
その著書「マスク協奏曲」では、これは冤罪で、国家権力(警察、検察、裁判所)やマスコミから同調圧力に抵抗した個人が殺されたと綴っている。
その体験ひとつひとつが重大な人権侵害に当たり、形を変えていつ自分の身に降りかかってもおかしくはない気がした。

関東大震災の時の虐殺行為は、自警団の結成を呼び掛けた行政の責任を問う声もあり、マスコミは、同調圧力による犯罪を反省し 現代に活かすべきという論調だった。
奥野さんに対してはどうか。
同調圧力に抗った叩きやすい人を叩いてはいないか。
同じ過ちを繰り返しているとしか思えないのである。

マスコミによる杉田議員への人権侵害

「杉田水脈議員の人権侵犯が認定された」と マスコミは繰り返し報じているが、杉田氏は自身のXで「私に来た通知とは違う、事実とは異なる報道がされている」とつぶやいている。

某全国紙は 9月23日の社説で「杉田水脈氏 もう議員の資格はない」、9月25日には某地方紙が「杉田氏の人権侵犯 議員の適格性に欠ける」 と議員辞職を迫る内容、他の新聞・テレビ各社も畳み掛けるように「人権侵犯認定」を報じている。

22日のネットニュース番組では、お笑い芸人に「すっごい面の皮ですね」と言われ、また、25日の参議院代表質問では 立憲民主党の女性議員が 内閣改造人事の話題から、わざわざ「人権侵犯を認定された杉田水脈衆議院議員」と名指しで読み上げられるなど、集団リンチのようだ。
人権侵害を報じる側に、人権に対する配慮がない状況に違和感を覚える。

東京新聞の10月22日付のネット記事、「<Q&A>杉田水脈衆院議員も…「人権侵害」認定の手続きって? どういう措置が取られる?」をご覧頂きたい。

東京新聞の記事はこちら

そこには、「Q 杉田氏に対する札幌、大阪両法務局の措置が『啓発』でした。」、「A 啓発は人権侵害が認定できない場合でもとりうる措置で、『あなたの行為は正しくない。理解が間違っている』と伝えます。反省を促し善処を求める『説示』よりは軽い措置」とある。

つまり、人権侵害が認定されてもされなくてもとられる同じ措置で、反省を促すほどでもなかったということだ。
政治課題が山積している中で、敢えてこれをニュースとして取り上げる必要があったのかという疑問が湧く。



そこで、法務省の「人権侵害を受けた方へ」というページを参考に、制度について確認してみた。

法務省「人権侵害を受けた方へ」

まず、人権を侵害されたと感じた人は人権擁護機関に申告をする。
例えば、福岡市では福岡法務局の人権擁護課の職員が応じることになる。

申告書を読んで職員が「調査は必要」と判断すれば、申告者と侵害を行ったとされる者の両方から話を聞き、そうした事実があったかどうかを確認、侵犯事実があったと判断した場合は「認定」となる。

中には認定が受け入れられないケースも考えられる。
しかし、この「認定」は行政処分ではないとの理由で、不服があっても申し立てができる仕組みにはなっておらず、黙って受け入れるしかないという。
たった1回の職員の判断が全てで、反論の機会が与えられないというのも おかしな話だ。



次に、侵犯した事実があると認定された場合、救済するために必要な措置を講じるとされている。
程度によって「援助」「調整」「説示・勧告」「要請」「通告」「告発」「啓発」の7つに分類されおり、一番重い措置は「告発」で 刑事訴訟法の規定により告発され、起訴され有罪になることもある。

最も軽い措置が前述の「啓発」で、人権尊重に対する理解を深めるための働きかけを行うとされている。
認定後に行われる措置と一口に言っても、「告発」と「啓発」では 雲泥の差だ。

法務局が杉田氏に取った措置が 最も軽く 反省すら促さない「啓発」レベルだったにも拘わらず、「人権侵害が認定された」という部分だけが強調されている。
何ごともない結果を矮小化して一部の言葉だけ大きく報じることで、杉田氏を人権軽視の議員というレッテルを貼り 貶めようとする意図があるとしか思えない。

法務局は個別の結果について公表をしておらず、冒頭述べたように杉田氏は「私に来た通知とは違う、事実とは異なる報道がされている」としている。
それが本当なら重大な人権問題だ。
マスコミは冷静に振り返ってみるべきではないだろうか。

良識の府に少しだけ期待

昨日の衆院本会議において、 国民の不安を解消することなく LGBT法案が可決された。
国民の意識とこれだけずれた法案審議も珍しい。

自民党は党議拘束をかけた。
郵政民営化法案の時の様に さすがに造反者は出なかったが、2人が採決に加わらず小さな抵抗をした。

そのうちの一人 杉田水脈議員について、某新聞が「過去にLGBTのカップルは『生産性がない』と主張した杉田水脈氏は、体調不良を理由に衆院本会議を欠席した」と書いている。
既に
杉田氏は「不適切な表現、差別する意図はなかった」と釈明しているにも拘わらず、わざわざ引用するところに 悪意を感じる。

今後、15日に参議院内閣委員会、翌16日に参議院本会議で成立する予定という。
こうした理念法の成立を急ぐ意味はなく、社会がどう変わるのか、女性が安心して生活できるのかなど徹底的に審議を尽くし、国民の不安を払拭してから採決しても遅くない。

参議院が良識の府であることに 少しだけ期待したい。

野党・マスコミの標的、杉田水脈氏の功績

島国の我が国は外交安全保障政策に弱いと評されるが、情報戦においても後れをとっている。
例えば、捏造記事(→)から既成事実化していった従軍慰安婦問題では、実際には存在しなかった少女の像が世界各国に設置され、いかに日本人が人権意識の低い民族かということを世界に知らしめ、国益を損ね続けている。

情報戦に長けている国が国連のロビー活動で我が国を貶めることに成功する一方で、日本政府は指をくわえて見ているだけしかなかった。

こうした中、自ら海外に出向いて 我が国の名誉回復を訴えた民間人女性がいた。
彼女は国連の女子差別撤廃委員会に出席し、 慰安婦を「性奴隷」と定義付けたクマラスワミ報告の撤回等を求めるスピーチをフランス語で行うなど、政府ができないことをやってのけた。

それが杉田水脈氏だ。

左翼系のマスコミにとって このような功績はむしろ余計なことで、杉田氏の活動や発言の中からあら捜しをすることに注力してきた。
当時杉田氏が目の当たりにしたのが、日本を貶めようとする勢力が国外だけでなく前述の捏造記事のように、国内に存在することだった。

問題にされている杉田氏の発言は、この頃に発信した内容の一部を切り取ったものが多い。
確かに拙い表現があったかもしれないが、あくまで民間人、過去の発言だ。

その杉田氏が27日、松本剛明総務大臣に総務政務官の辞職願を提出した。
今秋の国会で、自身をゲイと公表している立憲民主党の石川大我参院議員らが杉田政務官に対し、「生産性が低い」といった2018年の寄稿の撤回・謝罪の意向を尋ねるなど責め立てた。
その結果、内閣から追い出すことができて さぞかし満足していることだろう。


しかし、杉田氏の寄稿から遡ること11年前、2007年1月に現在 党最高顧問を務める 菅直人衆院議員が名古屋市における演説で、「愛知も東京も子どもを産むという生産性が1位2位を争うぐらい低い」と発言していた。
菅氏の使った意味からすると、LGBTについても生産性が低いというのはその通りで、
このことは党も承知しているはずだが 党内で言及する政治家は誰もいない。
隣国からミサイルが飛んで来る中、くだらない質問で貴重な国会の時間を浪費する党に政権は任せられない。

総理も総理だ。
野党とマスコミの圧力に屈し更迭を決めた。
杉田氏を政務官に抜擢したのは、我が国を守る内閣の一員として相応しいと判断したからではないのか。

「死刑はんこ」のように現職閣僚として失言した訳ではない。
民間時代の過去の発言に「遡及」して評価を変えるということがあっていいものか。
聞く力もほどほどにしないと、これからも野党から 閣僚らの過去の発言に対する揚げ足取りが繰り返され、次々と更迭する必要が出てくるだろう。

杉田氏におかれては、悪意のある報道やバッシングによく耐えたと思う。
今後も国会議員として、情報戦をはじめとする外交安全保障政策の分野での 更なる活躍を期待したい。

負けるな!杉田水脈議員

衆議院の本会議中、国民民主党の玉木雄一郎代表が質問していた中で、夫婦同姓が結婚の一つの障害になっている点を例示した際に、「それなら結婚しなくていい」と野次が飛んだことを取り上げたことで、自民党の杉田水脈議員がその発言者として批判の的になっている。

相変わらずの野党の「重箱の隅を突く」攻撃には辟易する。
しかし、そもそもその発言自体何が悪いのだろう。
杉田議員の発言は、ヘイトでも何でもない。
夫婦別姓には賛否両論ある。

日本の文化や伝統、国柄を守る立場から、「夫婦で同姓になることが嫌なら結婚しなくてもよい」という意見はもっともで、それと少子化問題を結びつけるのはあまりに強引だ。

杉田議員の過去の発言も含めて、野党とマスコミが寄ってたかって潰しに掛かる空気が怖い。

保守を名乗る国会議員は数多くいるが、杉田議員ほど自分の意見を堂々と述べている人はいない。
批判を恐れて何も発言しない政治屋が多い中、過去には浪人中にも関わらず国連に出向き国益を守る活動をしてきた、真の政治家である。

負けるな!杉田議員。



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