島国の我が国は外交安全保障政策に弱いと評されるが、情報戦においても後れをとっている。
例えば、捏造記事(→)から既成事実化していった従軍慰安婦問題では、実際には存在しなかった少女の像が世界各国に設置され、いかに日本人が人権意識の低い民族かということを世界に知らしめ、国益を損ね続けている。
情報戦に長けている国が国連のロビー活動で我が国を貶めることに成功する一方で、日本政府は指をくわえて見ているだけしかなかった。
こうした中、自ら海外に出向いて 我が国の名誉回復を訴えた民間人女性がいた。
彼女は国連の女子差別撤廃委員会に出席し、 慰安婦を「性奴隷」と定義付けたクマラスワミ報告の撤回等を求めるスピーチをフランス語で行うなど、政府ができないことをやってのけた。
それが杉田水脈氏だ。
左翼系のマスコミにとって このような功績はむしろ余計なことで、杉田氏の活動や発言の中からあら捜しをすることに注力してきた。
当時杉田氏が目の当たりにしたのが、日本を貶めようとする勢力が国外だけでなく前述の捏造記事のように、国内に存在することだった。
問題にされている杉田氏の発言は、この頃に発信した内容の一部を切り取ったものが多い。
確かに拙い表現があったかもしれないが、あくまで民間人、過去の発言だ。
その杉田氏が27日、松本剛明総務大臣に総務政務官の辞職願を提出した。
今秋の国会で、自身をゲイと公表している立憲民主党の石川大我参院議員らが杉田政務官に対し、「生産性が低い」といった2018年の寄稿の撤回・謝罪の意向を尋ねるなど責め立てた。
その結果、内閣から追い出すことができて さぞかし満足していることだろう。
しかし、杉田氏の寄稿から遡ること11年前、2007年1月に現在 党最高顧問を務める 菅直人衆院議員が名古屋市における演説で、「愛知も東京も子どもを産むという生産性が1位2位を争うぐらい低い」と発言していた。
菅氏の使った意味からすると、LGBTについても生産性が低いというのはその通りで、このことは党も承知しているはずだが 党内で言及する政治家は誰もいない。
隣国からミサイルが飛んで来る中、くだらない質問で貴重な国会の時間を浪費する党に政権は任せられない。
総理も総理だ。
野党とマスコミの圧力に屈し更迭を決めた。
杉田氏を政務官に抜擢したのは、我が国を守る内閣の一員として相応しいと判断したからではないのか。
「死刑はんこ」のように現職閣僚として失言した訳ではない。
民間時代の過去の発言に「遡及」して評価を変えるということがあっていいものか。
聞く力もほどほどにしないと、これからも野党から 閣僚らの過去の発言に対する揚げ足取りが繰り返され、次々と更迭する必要が出てくるだろう。
杉田氏におかれては、悪意のある報道やバッシングによく耐えたと思う。
今後も国会議員として、情報戦をはじめとする外交安全保障政策の分野での 更なる活躍を期待したい。
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