8月4日にも法的手続き 丸美 [2008年8月2日11:08更新]

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本紙HPで再三報じてきたマンション総合管理会社「丸美」(福岡市)。31日には「近く法的手続きに踏み切る見通し」と報じたが、ついに法律専門家周辺から「8月4日有力説」が漏れ聞こえ始めた。

「船が沈没する前にはネズミが逃げ出す」との言葉がある。丸美をめぐる状況がまさにこの例え通りだ。経営危機の噂が飛び交い始めると、第一線で活躍していた営業マンの中には自分達の営業活動が客をだます行為であったことに気付き、恐ろしくなって会社を去る者も相当数、出始めている。



こうした状況の中、丸美のカネヅルである管理部門を何とか売却しようと、幹部社員は奔走している模様。だが売価は20億円、水面下で交渉が行われているものの、断られたとの話は聞くが成立したとの話は聞かれない。

過去に行われた同社のイベントでは、会場のステージに多額の現金を積み上げて社の隆盛を誇り、これを「ニンジン」にして社員を鼓舞したこともあったという。だが、今は現金も底をつき、それこそガソリン代も滞る状態に陥っているようである。

 

数年前、小さな清掃会社であった丸美が、倒産したデベロッパー「すまい」(福岡市=当時)の管理物件を安い価格で買い取って信用力を増し、現在に至っているのは周知の事実。それが、当時の「すまい」とまったく同じパターンで坂道を転げ落ちているのは、何とも皮肉である。

この「すまい」の件があったころに佐賀銀行の中堅社員と知り合い、ともに上昇気流に乗って栄光への階段を上った。だが、同社代表の裏切り行為で2人の間には溝が生まれ、以来疎遠となって今日に至っており、恩義を忘れた前代表に対する、周囲の評価は決して良くない。

 

「丸美危機説」が流れ始めて久しいが、日を追うごとに取り巻く環境は悪化してきている。法的手続き申請の準備は内密に行うのが常道とされているが、今回は早くから噂が先行する異常な状態。担当部署の社員と結託して不正な決済を行う取引先が現れるなど、火事場泥棒的な資産の略奪も始まったとの情報もある。

(J)