寺田健一郎氏の没後25年記念展 [2010年11月5日12:32更新]

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戦後、福岡で生まれた美術家集団、「九州派」。奔放な行動で知られ、過去にとらわれない先鋭的な作品を世に送り出した若き画家達も今では当然ながら歳を取ってしまったが、彼らよりも一足先に天国に行ったのが故寺田健一郎氏である。

先日、夫人の翠氏から健一郎氏の記念展を開催する旨の案内が届いた。10月23日が命日で、早いもので亡くなって25年が経ったことに気付かされた。



 

寺田健一郎と言えば誰もがタバコを連想するほど「缶ピース」を手放さず、周囲には常に煙が漂っていた。肺癌を恐れて禁煙に踏み切ったが、時すでに遅く骨癌に侵され、人生の最後は痛みとの戦いであった。

画家でありながらかなりの食通で、美味い物をより美味く表現できる文筆家でもあった。私も幅広い交友関係の恩恵を受けた1人だが、あまりにも人生の幕引きが早かった。

その後、長男の太郎氏も健一郎氏と同じく芸術家の道を歩んだが、脚光を浴び始めた矢先に飲酒運転による事故にあい、短い人生に終止符を打たざるをえなくなった。理不尽な事故から3年近くが過ぎようとしているが、遺族の心中の無念さ・やるせなさは薄まることはあっても、消えることは決してないだろう。

 

作家との付き合いも多く、遺作展には出来る限り顔を出してきたが、親と子の遺作展の経験はなく、ましてや没後25年の記念展は初めてである。作品がよく残っていたもので、翠さんの執念が込められた記念展と言え、ぜひ佐賀県・吉野ヶ里のギャラリーを訪れてみたいと考えている。

その際には、妻として母親として、長い間気丈に頑張ってきた翠さんに「ご苦労様でした」と心から申し上げたいと考えている。

 

★寺田健一郎没後25周年記念展

<日時>2010年11月6日~12月12日

<場所>AMPギャラリー 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町松隈1257-1 ℡0952-20-1482

同ギャラリーHPはこちら