官製談合の疑いで議案否決 ⑤・嘉麻市 [2021年1月9日08:00更新]

■ 巻き込まれた大手ゼネコンと設計企業

12月議会で契約案件が否決された理由として、官製談合が疑われたことは事実である。
市は義務教育学校整備事業全体について再検討を迫られることになったが、事業者選定の方法については見直す必要があるだろう。

まず、参加者数が限定されてしまう要因となった、地元企業のJV参加への優遇は止めるべきだ。
もちろん、分離発注や、下請けに一定割合使うことでのポイント加算などの工夫で、地元企業を使う方法はある。
併せて、3校区同時の業者選定ではなく、参加者が増えるよう時期をずらすことも一つの考えだ。
また、疑念を持たれぬよう 技術提案審査選定委員会のメンバー構成も再考することも必要である。

ところで、下の表は、今回JVを組んで、技術提案をした大手ゼネコンと設計業者の一覧である。



その殆どが全国に支店を構え、実績と信頼のある企業である。
今回、大手ゼネコンと設計企業が技術提案書を作成し、ヒアリング審査に臨んだ結果、3校区それぞれ最優秀者が決まり、最後に議会で否決されたことで、参加した全ての企業の努力が水泡と化した。
赤間市長は、10月中旬に吉永議員から怪文書の情報を得た時点で、事業者選定を一旦白紙に戻すべきだったが、それを強行したがために これだけの企業に多大な迷惑をかけてしまった。

この事業の目的と、関係者が議論を積み重ねた努力を思えば、一刻も早く計画を修正し、実行に移さなければならない。
市長におかれては、おそらくこの大失態の責任を痛感されているだろうが、今後の信頼回復にどう努めていかれるかに注目していきたい。

と思っているところへ、プロポーザルの技術提案書の評価点数についての情報開示の結果が届き愕然とした。

ー 続く ー