大牟田市新体育館のDB業者の業者選考が7月下旬から8月上旬にかけて実施されるが、その後 続けて「CMR」と「監理」の業者選考も予定されているという。
大牟田市民のために、内容的にもコスト的にも 最良の体育館が建設されることを切に願っている。
一般的に、市庁舎や総合体育館、学校等の大型公共施設建設にあたり、行政職員は よりよい施設を最安のコストで創るための 最良の業者選考方法を思案している。
一方、業者は 受注を確実なものにするために あの手この手を考えてくる。
特に設計業界にとっては、業者選考の主流となっている公募型プロポーザル方式は、相性が良かったと言える。
設計業界は、自治体に建設に精通している職員が不足している点をよく理解しており、発注者(自治体)と施工会社の間を取り持つ CMR(コンストラクションマネージャー)という 新しい職種を発案し、国の後押しもあって CMRを新たな業務として採用する自治体が徐々に増えつつある。
施設建設に関わる「基本計画」「基本設計」「実施設計」「監理」という設計会社の業務に、「CMR」が追加され、業界の思惑が実った格好だ。
また、業者の数が極めて多い建設業界と異なり、設計の世界は意外と狭く、持ちつ持たれつのような印象を受ける。
① A社が本気だから 手を挙げないでおこう
② 参加するけれど 失格となって A社に協力しよう
③ 参加するけれど わざと負けて A社に協力しよう
など、これまでのプロポーザル方式の結果を見ていくと、ある意味 助け合いの関係が見え隠れする。
特に、公募型プロポーザル方式の場合、①のケースが多いと思われ、② 及び ③になると明らかに談合と言えるのだが、証拠は残らない。
プロポーザル方式には、こうした盲点があるということを 自治体は認識し、次の選考に向けて対策を講じていく必要がある。
これまで、基本計画「梓設計」の後は、 基本設計「山下設計」、 CMR「明豊ファシリティーワークス」と 日本コンストラクションマネジメント協会のお友だちで決まってきた感がある。
今後「DB業者」「CMR」「監理」の業者選考が控えている。
大型公共施設工事の発注に慣れない 地方の自治体を、お友だちで食い物にする悪しき前例とならないよう、今後も注視していきたい。
ー 了 ー
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