医師会内部の対立に発展か 杉町氏ら人工島移転支持で [2008年10月24日09:45更新]

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福岡市立こども病院(中央区唐人町)福岡市立こども病院(中央区唐人町=写真)の移転問題で、このほど同市内の病院長やら医師会幹部らが記者会見を開き、こども病院の移転整備場所は人工島(東区)が最適とする考えを表明。これを受けて医師会内部からは「門外漢の外科医らがいきなり支持を表明するとは何事か」などと批判が高まっている。

人工島移転については専門医の代表らが9月、移転の見直しを求める緊急提言を市や議会に提出している。にもかかわらず医師会幹部らが人工島案支持を明らかにしたことで今後、移転の賛否をめぐって会が二分する可能性も出てきた。今後の医師会の動向が注目される。 



 

会見したのは

杉町圭蔵・九州中央病院(南区)院長、九大名誉教授
池田俊彦・県医師会副会長
八木博司・県病院協会長
神代龍之介・県臨床外科医学会長     -の4人。

杉町氏は、個人的な見解とした上で「老朽化が進むなど、こども病院は早急に建て替える必要がある。入院治療などを要する小児2次医療の機関は中央区に偏っており、東区には一般の子供が入院できる施設がない」と話し、市が決めた人工島移転案を支持する考えを明らかにした。

杉町氏は九大医学部長などを歴任、肝移植手術の権威として知られる。

一方、すでに反対を表明している医師からは「(小児治療の専門家である)小児科・産婦人科の医師らが人工島案に反対しているのに、専門外で事情を知らないはずの彼らが、何を根拠に支持しているのか」などと、疑問・批判の声が上がっている。